木のタイヤで車は走れるのか? 斬新な実験を続けるアメリカのYouTuberに注目
主に車や溶岩を使った実験動画で人気を集めている、海外のYouTubeチャンネルがある。それが、チャンネル登録者数約161万人の「Superkot」だ。投稿頻度はそれほど高くないものの、どの動画も数十万~数千万と再生回数の多さがSuperkotの特徴。
最近投稿された動画のなかで、馬鹿馬鹿しくもおもしろい動画があった。それが「Experiment: WOODEN WHEELS on a real CAR(実験:本物の車に木のタイヤを取りつける)」という動画だ。公開日は2021年8月12日で、再生回数は約595万回を誇る。
タイトルのとおり、本物の車に木でつくったタイヤを取りつけると走れるのか、というのが動画の趣旨。木のタイヤの外径は一般的なものと変わらないのだが、タイヤ幅が10cmほどしかないのが特徴。
タイヤ幅が10cmほどしかないので、ブレーキローターを覆うようにタイヤを取りつけるのではなく、外側にはめ込んで4本のホイールナットで固定する。傍から見ればとても心許ない姿だが、はたして自走できるのだろうか?
結果、徐行程度のスピードであれば問題なく走っていた。ブレーキをかけてもしっかり停止する。あまりスピードを出せないようだが、走っている様子にはさすがに驚く。
しかしそれも長くは続かない。再度車を発進しようとしたときついに耐えきれず、左前輪の木のタイヤが半分程度割れてしまった。左前輪が半月の形になった状態でもなんとか自走できそうだが、車が上下に動いて前方が地面に擦れそうになっており、危険な状況だ。
そこで左前輪を新しい木のタイヤに交換し、再度発進を試みる。そうすると今度はタイヤが回転するもののその場から動けない状態になり、結果として地面との摩擦で右前輪が発火してしまった。
ほかにも、右2つのタイヤのみ木製にして自走しているシーンもある。しかし、カーブに差し掛かるところで木のタイヤが耐えきれず、割れてしまった。
このようにSuperkotは、国内では実施できないような動画を提供している。動画編集も凝っており、所々クスっと笑えるシーンが多く、日本人にとっても十分に楽しめる。
Superkotのチャンネルではこのような車を使った動画が多く、視聴者ではマネできないような企画が特に人気を集めている。たとえば動画「Experiment: COCA COLA vs MENTOS in CAR fuel tank(実験:車のガソリンタンクに満タンに入れたコカ・コーラとメントス)」も、再生回数は約355万人と人気が高い。車のガソリンタンクにコカ・コーラとメントスを入れると自走できるのか、というのが動画の趣旨。このような大半の人にとって貴重な車を実験にした動画が特におもしろく、これらは総じて再生回数が多いのが特徴。
車を使った実験動画のほかにも、溶岩を用いた企画も興味深い。今年に入って特に人気の高かった溶岩の動画が「Experiment: LAVA vs BULLETPROOF GLASS(実験:溶岩vs防弾ガラス)」。公開日は2021年3月21日で、再生回数は驚異の約4,688万回を誇る。5層に重ねた防弾ガラスに溶岩を流すとどうなるのか、というのが動画の趣旨。「溶岩」も「防弾ガラス」も私たちにとって気軽に用意できるものではなく、動画越しに視聴者をワクワクさせてくれる。
さらにSuperkotは、海外動画とはいえどれも英語がほとんど使われないので、日本人でも十分に楽しめる。どれも馬鹿らしい企画ばかりだが、それがYouTubeらしいおもしろさを出しており、視聴者を楽しませてくれている。