コロナ禍で演奏がなくなった音楽家のためにーーフルート奏者・よんたむに聞く「ライバー」で新たに見つけた夢

フルート奏者・よんたむの新たな夢

 ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」で行われた「あなたの音楽を発信しよう♪RealSound Techインタビュー出演権!」で、見事インタビュー権を獲得したライバー「よんたむ」。フルートの演奏家として活動する彼女が、ライブ配信を始めたきっかけとは。

 さらに、今回のインタビュー権をともに勝ち取ったファンへの想いや、愛を感じた誕生日のエピソード。そして、新型コロナウイルスにより大打撃を受けた音楽界への望みなどを余すことなく語ってくれた。

演奏家の彼女が、ライブ配信を始めた理由

よんたむ
よんたむ

--まずは、今回のイベントに応募したきっかけを教えてください。

よんたむ:“音楽ライバー”に焦点をあてているというところに惹かれました。「Pococha」にはいろいろなアプリ内イベントがあって、ほとんどのものがどんな人でもエントリーできるので、参加人数も多いんです。でも、今回は音楽好きのリスナーさんに、音楽ライバーとしての自分をアピールできるチャンスだと思い、応募しました。今後「あなたってどんな人?」と聞かれたら、この記事を見せたいなって思います。

--それはうれしいです。ちなみに、「Pococha」を始める前から、楽器の演奏をされていたのですか?

よんたむ:はい。中学1年生の時に吹奏楽部に入って、フルートを始めました。それから、音楽科がある高校に進み、大学でも音楽を学びました。社会人になってからも、ホテルやバー、イベントなどで演奏を続けながら、音楽教室の先生をしています。

--そうだったのですね。そんなよんたむさんが、ライブ配信に興味を持ったきっかけは?

よんたむ:新型コロナウイルスの影響で、昨年の4月くらいから仕事が全部なくなってしまったんです。延期やキャンセルが続いてどうしようもなくなり、同じ境遇にいる友人に連絡したところ、その友人が「Pococha」でライブ配信をやっていて。話を聞いているうちにやりたい気持ちが芽生え、今年の2月から「Pococha」をスタートすることになりました。

--配信ならではのやりがいを見つけた瞬間はありますか?

よんたむ:仕事で演奏をする時は、お客さんと触れ合う時間が少ないんです。演奏が終わって、拍手をいただいて、終わってしまう。でも、配信をしながら演奏をしていると、生の声をダイレクトにいただくことができる。これまではなかった感覚で楽しいです。失敗したら、「いま間違ってたよ!」と言われたり(笑)。

--それは面白そうですね。

よんたむ:最近だと、10月にあった私の誕生日の時に、リスナーさんたちが寄せ書きをくれたんです。一言ずつ書いていただいて送ってもらえたことが、すごくうれしかったです。

--リスナーさんからもらった言葉で、印象的なものはありますか?

よんたむ:「Pococha」には、ランクメーター(※同じランクにいるライバーの応援ポイントとの相対的な位置を表すもの)があるんですね。今回のイベントに参加するためには、みんなにアイテムを使って応援してもらわないといけない。だから、イベント前は負担をかけないように一旦配信をおやすみしようと思っていたんです。でも、あるリスナーさんが、「ランクメーターとかは関係なく、自分はよんたむの音楽が好きで、応援したいからしてるんだよ」と言ってくれたことがあって。それが、すごくうれしかったです。グサッと刺さりました。

--「Pococha」が、大切な居場所になっているのですね。

よんたむ:はい。リスナーさんから笑顔をもらっているので、自分もリスナーさんを笑顔にしたいなと思います。あと、私はコロナが流行り出してから、まったく外に出なくなったんです。それでも、毎日のように誰かとコミュニケーションを取ることができる。なんか、不思議ですよね(笑)。配信をおやすみした日の方が、ソワソワするくらいです。リスナーの〇〇さん、元気かな? とか考えたりしますね。

--演奏を続けている中で、よんたむさんならではの強みはありますか?

よんたむ:私は、アニメ・漫画・ゲームが大好きなんです。コスプレも好きですし。ただ、普通の仕事で演奏をするときは、クラシック音楽がメインですから、アニソンを吹く機会はありません。でも、ライブ配信では自分の好きな曲を演奏することができるので、アニソンばかり吹いていたら、同じ趣味を持つ方が集まってくるようになっていました(笑)。自分の好きなものを、さらけ出したからかな? アニソンを演奏する時は、合間に台詞を入れたりもしています。

--きっと、ファンの方々もうれしいでしょうね! では、よんたむさんが思うフルートの魅力とは。

よんたむ:音色が爽やかだったり、吹いている姿がカッコ良かったり。女性に人気なんですよね。音楽教室でも、「吹奏楽部でフルートをやりたかったけど、人気のパートだからなれなかった」という声をよく耳にします。それで、大人になった時に始める人もいたり。あとは、ほかの楽器よりも高音なので、目立ちます(笑)。

--そもそも、フルートを選んだきっかけとは?

よんたむ:本当は、美術部に入りたかったんです。でも、美術部にはすでに2個上の姉が入っていて。「マネしないで!」と言われてしまい……(笑)。なので、勧誘の勢いが強かった吹奏楽部に入部しました。当時、楽器のことは詳しくなかったのですが、フルートの存在はなぜか知っていたんです。それで、「これやりたいです」と言って。

--それで、いまでは人生を賭けているって不思議ですね。

よんたむ:本当に。人生、何が起こるか分からないですよね。

--お姉さんも美術部ということは、芸術的な活動にご理解のあるご家庭だったのですか?

よんたむ:うちの両親はいつも、「好きなことしなよ」と言ってくれていました。音楽の道に進むと決めた時も、背中を押してくれて。ただ、コロナで仕事がなくなり、両親をコンサートに呼べなくなってしまったのは残念に感じています……。

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