社会は厳しい。それでもーー野村周平の「会社は学校じゃねぇんだよ」に込められた様々な想い

「会社は学校じゃねぇんだよ」に込められた様々な想い

 さらに第7話では、健吾(佐野玲於)が、「会社は、学校じゃねぇんだよ」と言い放った。鉄平から20億円を投資してもらうためには、健吾がCOOの座を降りなければならない。「No.2を入れ替えろ」というのが、鉄平が出した条件だった。祐介だって、これまで数々の困難を乗り越えてきた。“みんなで仲良く”なんて、生ぬるいことは通用しないのはもう分かっている。それでも、二人三脚でやってきた同志を裏切ることはしたくない。社長の自覚は芽生えつつあるものの、まだ甘さの残る祐介。そんな彼に、健吾の言葉が突き刺さる。「努力すればなんとかなる? 知恵を絞ればなんとかなる? なんとかならない時だってあるだろ」ーー。

 私たちは、「努力すれば、何にだってなれますよ」「みんなで協力して知恵を絞れば、どんなことでもできます」と学校で教えられてきた。社会に出てからそれが幻想であると知り、あまりのギャップに苦しむ人もいる。その点、『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』は、嘘偽りのない現実を教えてくれる“裏の教科書”のような作品だった。人生は、苦しい。もしかすると、幸せな瞬間よりも、苦しい時間の方が長いのかもしれない。とくに、祐介のように大きな夢を持つ若者に、社会は容赦がない。そんな厳しさを教えてくれる本作は、社会に出る前に出逢いたかった作品だ。そして、いま学校に通っている若者にこそ観て欲しい。社会は厳しい……の先にある“光”を、きっと見つけられるはずだから。

『ABEMA』総力特集 5周年を迎えたサービスの“今”に迫る

■会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編
放送日:毎週木曜夜10時~
放送URL:https://abema.tv/video/title/90-1567

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