『アナ雪』も監修 雪の結晶を自由自在にデザインする「結晶アーティスト」が話題に
世界中で社会現象を巻き起こした映画『アナと雪の女王』。こちらの映画の「雪の結晶コンサルタント」を務めた人物のインタビュー動画が話題になっている。
『アナと雪の女王』の結晶コンサルタントを務めたのは、カリフォルニア工科大学の物理学の教授ケネス・リブレクト氏。彼は意のままに雪の結晶をデザインすることができる、まさに「雪の結晶アーティスト」だ。空気圧、水蒸気、湿度などの要素をコントロールをできる装置を手で調整し、雪の結晶を作る映像が公開されている。
多様な形状を持ち、同一の形は存在しない雪の結晶だが、リブレクト氏はほぼ同一の雪片を作ることができるようだ。「一卵性双生児のようで、完全に同一ではないけど、ほぼ同じものを作ることができる。そもそも全く同じものなんて存在しない。木も、砂粒も、複雑な構造を持っているもので、全く同一のものは存在しないよ」と彼は語る。
彼が作る結晶は「デザイナーズ・スノーフレーク」と呼ばれており、雪の結晶に関する本も多数執筆している。『アナと雪の女王』の結晶コンサルタントを務めた理由については、「指の先から雪の結晶を出すのは構わない。でも本物の雪の結晶じゃないと、人々は納得しない」と明かしている。また、米郵便局が発行しているスタンプに描かれている雪の結晶も、リブレクト氏が実際に作った結晶である。
彼は天文学と天文物理学を研究していた時期もあったようで、そのときは一度も「この研究は何の役に立つの?」とは聞かれなかったという。しかし、雪の結晶の研究をはじめてからは、頻繁に聞かれるようだ。「毎回講演をする度に、なんで雪の結晶を研究しているの? と聞かれる。雪の結晶を見ても、どのようにして結晶ができたかが理解できない。雪の結晶を解明しないといけないと思ったんだ。だったら科学者としては、自分が解明したい」と雪の結晶への思いを語っている。リブレクト氏が雪の結晶について解説している動画は下記から見ることができる。
(画像=VeritasiumのYouTube)
(Source)
https://youtu.be/ao2Jfm35XeE