新宿「3D巨大猫」など、各地に増加中の“3D広告”は世界中で流行? “面白くもウザくもなる”という懸念も

巨大猫など“3D広告”は世界中で流行?

SMエンタの聖地「SMタウン」にはおもちゃ箱のような箱型広告も

 SHINeeや少女時代、NCTやaespaなどの人気K-POPグループが在籍する韓国の大手芸能事務所・SMエンターテインメント(以下、SMエンタ)。そんなSMファンにとって“聖地”と言われていたのが、会社が直接運営を行い、SMエンタ所属のアーティストのグッズが売られている「SMTOWN@coexartium」だ。

 この箱型広告は中国の“宇宙船”や新宿の“巨大猫”と違い、徹底した3D効果を追求したものではないものの、反対に「奥行き」に焦点を当てた映像になっている。「What’s On Your Bucket List?」のメッセージとともにさまざまなおもちゃが箱型ビジョンに現れては消えていく様子も、可愛らしくて印象的である。

 残念ながら、この広告があった「SMTOWN@coexartium」は2020年5月に営業を終了してしまった。しかし、じきに新店舗「SMTOWN@CHANGWON」が元の2倍のサイズで営業を再開するという。昨今のSMエンタ所属アーティストの猛烈な人気および経済力を鑑みると、「SMTOWN@CHANGWON」も建物のサイズだけでなく、外観も元の店舗以上の2倍以上になるのかもしれない。

もし、今後3D街頭ビジョンが増えていくのなら

 テクノロジーの力で野外広告が進歩して、インパクトや面白みが増すのはワクワクすることだ。今回特集した3D広告ビジョンも、新しい広告の形としてこれからいろんな国で展開されていくのかもしれない。しかし、3D広告のような通行人の目に強く訴えかけるものは、内容一つで「面白く」も「ウザく」もなる。インパクトだけに取り憑かれた3D広告を作ってしまえば、その街頭ビジョンが街の雰囲気全体を壊しかねない。人々が気付く位置にあるからこそ、相手を感動させたり納得させるような自然な広告であるべきだし、そこまででなくとも「良い印象を残すこと」には十分配慮して3D広告を作る必要が出てくる。

 また、3Dという媒体には常に、3Dにする意義が問われる。わざわざ3Dにするまでもない動画を立体的な広告にしたところで、面白くもなんともならない。今回の『巨大猫』は、具体的に何かを宣伝するわけでもなく、ただ猫が新宿の大きなビジョンからゆったりと通行人を見下ろすだけの簡単な3D動画であったことが功を奏し、通行人が撮った動画は世界中で拡散され、結果的に企業の知名度を上げることにもつながったのだ。

 もし、この『巨大猫』を受けてこれから東京の街にも3Dの野外広告が増えていくとした時、人々の気持ちがゲンナリするような内容を、わざわざ飛び出してきて強く訴えるようなことは、やはりあってほしくない。いいアイデアに驚いて、単純にハッピーになれるような3D広告が増えていくことを、筆者は願っている。

(トップ画像=PRTIMESより)

<source>
https://tamakino.hatenablog.com/entry/2020/11/27/080000
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000082647.html
https://www.thestar.com.my/news/nation/2021/02/12/malls-3d-bull-goes-viral-across-the-globe
http://www.worldconinchina.com/20201012164012-1111-e.html



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