『今日好き。春桜編』3話ーー「めっちゃ嫉妬した」「こっち見て」「手、貸して」みやびの猛アピールにひかるは……?

『今日好き 春桜編』3話レビュー

 ところで、夕食時にはもうひとつの“火種”が生まれていた。なんと、ひかる×みゆが手繋ぎ状態で夕食の会場に姿を現したのだ。その光景を目撃し、“こうしちゃいられない”とすぐに行動に移ったのがみやび。ひかるがまだ一口も食事をしていないながらも、超特急で2ショットに誘い出す。話題はもちろん、みゆとの離島デートについて。ひかるは、みゆと初日に2ショットをした際、彼女一人にキモチを絞ったと告げていたが、その後にみやびのアプローチを受けて心変わり。その心模様について、離島デート時にみゆに告げていたのだ。

 第3話の見どころはここから。みやびが「めっちゃ嫉妬したの」とかわいく悔しがりながらも、驚く量の反撃をスタートさせる。まずは、自身となかなか目線を合わさないひかるに「こっち見て」と何度も促す。続けて、初日からメンバー間で話題となっていたサーターアンダギーについて、自身がグループ別行動でショッピングをした際を振り返りながら、「ずっとひかるくん、ひかるくんって考えながら歩いてたのね」と前置きしつつ、人生で初めて実食した感想を共有。すると、ひかるがそれを羨む一言を発した瞬間に「みやびと一緒だったら食べられたのにね」と、痛快なパンチラインを打ち込んだのだ。みやび、強し。

 そこから、ひかる×みゆの先ほどの手繋ぎについて、ひかるから提案したと聞いてもお構いなし。「手、貸して」と促すと、ひかるの手をすぐさまにぎゅっと握り、「はい、上書きしま〜す」と、何事もなかったように淡々と受け流す。さらに、お土産のネックレスをプレゼントしたかと思えば、今度は逆に最終日の告白まで、ひかるの着けているネックレスを貸してほしいと願い出たのだ。

 これには流石のひかるも、まだ迷っている心境からかすんなりとOKを出せない。離島デートの時点ですでに一度、みゆにキモチを固めていたものの、この2ショットを経て、みやびの猛追撃に再び心が揺らいでしまい「絶対にみやびちゃんに行くっていう約束はできない」と頭を悩ませる。それでも、「みやびを選んでくれたら、絶対に後悔させないから待ってる」と、最後まで“押し”を貫いたみやび。見事に彼の了承をゲットし、この2ショットが終わる頃には、ひかるのネックレスはみやびの首元で輝くのだった。

 そんなみやびは現在、はるみ(星野晴海)からも好意を寄せられており、3日目朝には2ショットに。はるみはなんでも、2日目のグループ別行動で一緒になった際、彼女の話しやすい雰囲気や、ひかるだけを一途に想う部分に好意を抱いたとのこと。だが、みやびは「もう心に決めた人がいる」とその想いをそっとかわすなど、この時点ではるみは半ば振られる形に。みやびの想いは、もう誰にも曲げられない。

 昨年度までの旅では、毎回決まって継続メンバーが登場し、新規メンバーらの橋渡しとなってきた。だからこそ、今回の旅の女子メンバーに対しては、他のライバルに迎合しない、いい意味でドライな側面を非常に興味深く感じてしまう。いよいよ旅も最終日に突入し、間もなく運命の告白を迎える『春桜編』。マリサとみやびを筆頭に、驚くべき恋の戦法がまだまだ隠密に練られているのだろう。

■一条皓太
出版社に勤務する週末フリーライター。ポテンシャルと経歴だけは東京でも数少ないシティボーイ。声優さんの楽曲とヒップホップが好きです。Twitter:@kota_ichijo

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