莉子×神尾楓珠が語る“リアルな高校生"を演じる難しさ 『ブラックシンデレラ』での役作りに迫る
ーーこの作品では女子同士のグループのことも含め、悩みの深刻さなど、若い子にとって一緒に向き合っていきたい出来事が描かれていると思います。それを表現して伝えていく側として、気を付けていることはありますか?
莉子:私の演じる愛波ちゃんはとある出来事が起こって、しばらくはひとりでズーンと落ち込んでいて。その後に学校でみんなの前でその苦しみを全面的に出さないようにするという芝居が、ひとりで落ち込むシーン以上にすごく難しかったです。愛波ちゃんらしさを見せる場所でもあるので、頑張って“らしさ”を残すようにしました。
ーー神尾さんは、すごく難しい立場のキャラクターだと思いますが、演じていていかがですか?
神尾:僕の演じた役は、「子どもっぽいけれど、実は周りに合わせた行動ができる」というキャラクターで。バカっぽい“けど”というところですね。そこはバランスをとるのが難しかったです。すごく気遣いできるのに、「気遣いしているぞ感」を感じさせない役なので、圭吾らしさが崩れないように演じるのに苦労しました。
ーーたしかに他のキャラクターもいる中で、圭吾らしさを出し続けるのはすごく難しそうですね。
神尾:暗く落ち込んだシーンでも、落ち込みすぎないところなどにはかなり気をつけたかもしれません。
ーー学校が舞台の作品なので、同世代の俳優さんが集まっていると思いますが、撮影現場での様子を聞かせてください。
莉子:すごく楽しかったです。リアルな高校みたいで、みんなすごく仲良くて、それぞれの個性がいい感じにバランスがとれていたなと感じます。だからあんなに和気藹々と撮影して、仲良くなれたんだと思います。
神尾:先にクランクアップしたメンバーは、みんな泣いていましたね。びっくりしましたもん。
ーーなるほど、じゃあもう卒業式みたいな感じに……。
莉子:本当にそうでした。
ーー最後に、読者の方に一言ずつメッセージをいただければと思います。
神尾:ただ恋愛をしているだけじゃなくて、ちゃんと伝えたいことがある作品です。もちろん恋愛も大事ですけれど、『ブラックシンデレラ』のテーマとなっている部分も、今の若い人たちにとってより胸に届くものがあるんじゃないかと思います。
莉子:神尾さんのおっしゃるとおりで、本当にただのラブコメじゃなくて色々な要素が詰まっています。メッセージ性がある作品になっていると思うので、見てくださっている方のそれぞれの受け取り方で受け取って頂いて、少しでも背中を押せる作品になっていたら嬉しいです。
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