チンパンジーにZoom画面を見せるとどうなる? 異色のオンライン交流が話題に

チンパンジーがZoomでオンライン交流

 米メディア『GIZMODE』などが、チェコ共和国の2つの動物園のチンパンジーたちが初めてのオンライン交流を体験したと報じた。

 チェコのサファリパーク『ドヴールクラーロヴェ』と『ブルノ動物園』は、チンパンジーの檻の前にカメラを設置し、互いをZoomで繋ぐことを試みた。毎日8時から16時まで、チンパンジーたちはスクリーンに映し出されたZoomを介して、オンライン交流を行った。181km離れている“友人”との交流に、彼らは興味深い反応を示している。

 サファリパークの関係者は、「このプロジェクトは、パンデミックによって来園者とのコミュニケーションが失われた今、チンパンジーを楽しませ続けることを目的としている」と説明している。両園とも、新型コロナウイルスの影響で閉園している状態だ。

 チンパンジーたちは、お互いの様子や、飼育員たちの動向に多くの関心を寄せているようだ。飼育員によると、チンパンジーが画面越しのチンパンジーに自慢するためにカメラに食べ物を近づけたり、画面越しの飼育員が柵内の掃除している様子を観察していたという。

 サファリパークの学芸員、ガブリエラ・リンハルトヴァ氏は、「最初は怯えたり、威嚇するような姿勢で画面に近づいていた」と語っている。徐々に慣れてくると、「映画に出演しているようにふるまったり、テレビを見ているようなふるまいに変わっていった。緊張状態になると、スポーツ中継を見るときのように、ソファから起き上がる」のだという。

 またチンパンジーが、彼らが見ている映像のソースを見つけるために、画面の後ろを覗き込もうとするのを見たといい、大いに興味を示しているようだ。

 今回のプロジェクトは、チェコ共和国内でもこの2つの園だけの取り組みだという。サファリパークドヴールクラーロヴェの広報担当者は、「チンパンジーは非常に知的な動物で、彼らの心身の健康を維持するために多の刺激を必要とする」と語った。飼育員は、おもちゃや食べ物、アスレチックなどさまざまなアイテムで彼らを飽きさせない方法を常に模索しているという。

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