『モンハンライズ』はモンハン史上もっとも自由なタイトルだ! 新要素と問題点について考えてみた
タワーディフェンスの要素を兼ね備えた「百竜夜行」
従来のモンハンにはなかった新しいタイプのクエストが「百竜夜行」だ。百竜夜行はさまざまな防衛設備を設置した砦で多数のモンスターの群れを迎え撃つクエストだ。
百竜夜行では、まず砦のどこに防衛設備を設置するか考える必要がある。防衛設備はハンターが搭乗して操作する「搭乗型」、カムラの里の人間が操る「自動型」、設置回数に制限が設けられた「制限型」が用意されている。モンスターをより効率的に撃退するためには防衛設備の組み合わせが肝になる。
このようにタワーディフェンスのような楽しみ方ができる一方、単にバリスタや大砲で狙撃するだけの味気ないゲーム体験にならないよう工夫も施されている。たとえば、「反撃の狼煙」が上がるとハンターの通常攻撃の威力が大幅に上昇するため、防衛設備を使うよりも直接武器で攻撃した方がいい場合もある。また、「操竜」によって複数のモンスターを同時に足止めしつつダメージを与えることも可能だ。
百竜夜行はチュートリアル時点では難易度が低いコンテンツに思えた。しかし、実際にプレイしてみると、脇目も振らず城門の破壊に向かう「フルフル」、プレイヤーを執拗に狙い続ける「アケノシルム」などに翻弄され、かなり忙しく立ち回ることになった。序盤の時点でこれだけ忙しいなら、ストーリーを進行してモンスターが強くなれば百竜夜行もかなり歯応えのあるコンテンツになると思われる。
現時点での総評としては、『モンスターハンターライズ』はシリーズ中もっとも遊びやすさを追求したタイトルであると感じた。かつてのモンスターハンターのシステム面でストレスを感じていたり、難易度が高いと思ったりした人にこそマッチする作品といえるかもしれない。
■坂田憲亮
愛知県の田舎で自由気ままに暮らすフリーライター。アプリやゲームなどエンタメ分野をはじめ、国内大手の各種メディアにて記事を執筆中。取材から撮影、Webデザインまで行う自称・マルチクリエイター。