オーディションのカタチはここまで来た! ABEMAの格闘オーディション番組『格闘DREAMERS』に注目

ABEMAの格闘オーディション番組『格闘DREAMERS』

 3月13日、格闘界の原石を見つけるオーディション番組『格闘DREAMERS』(ABEMA)が配信開始となった。同番組は、LDHのチーフ・クリエイティブ・オフィサーとして、数多くのプロジェクトを手掛けてきたEXILE HIROが発起人となる『格闘家育成プロジェクト』のオーディションに完全密着。さまざまな理由を胸に集結した“まだ何者でもない若者たち”が、プロ格闘家としてLDH martial artsと契約することを目標に、人生を懸けてぶつかり合う姿を追う。そんなオーディション番組の新星『格闘DREAMERS』の見どころとは?


 オーディション――それは、夢を追う者が未来を切り開くための試練。芸能事務所が毎年実施する俳優発掘オーディションや、世界に羽ばたくようなアーティストを輩出するオーディションなど、種類はさまざまだが、いずれも参加者たちの人生を大きく変える力を持つ。だからこそ、オーディションにはそこに挑む人の数だけドラマがあり、平成の芸能界では、1995年にオーディションに密着するバラエティー番組『ASAYAN』(テレビ東京系)がスタート。小室哲哉やつんく♂などのプロデュースで、モーニング娘。やCHEMISTRYといった人気アーティストが続々と誕生し、一大ブームとなった。

 当時、CHEMISTRYを輩出したオーディションの参加者の中には、アマチュア時代のEXILE ATSUSHIやEXILE NESMITHの姿もあり、2人は後にEXILEの一員に。2006年に開催され、EXILE TAKAHIROをスターダムに導いた『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 〜ASIAN DREAM〜』を皮切りに、LDHが主催するオーディションは、ボーカリストやパフォーマーを志望する人々にとっての大きなチャンスとして定着した。その理由の1つに、『週刊EXILE』(TBS系)がオーディション参加者に密着取材を行い、その人となりや現場で繰り広げられる人間模様を逐一放送していることが挙げられるだろう。挑戦者たちが数々の試練を乗り越え、夢を掴み、大きなステージに立つサクセスストーリーこそが、視聴者に“自分も挑戦したい”という新たな夢を届けるのだ。

 また、グループ同士の繋がりを大事にしているEXILE TRIBEにおいては、オーディション時から、むしろオーディション前から交流のあったメンバーたちがデビュー後に切磋琢磨している姿を目にすることも多く、事前にオーディションをチェックしておくことは、EXILE TRIBEファンにとっても、デビュー後の活動をさらに楽しむためのメリットとなっている。

 韓国でも、サバイバル形式のオーディション番組から、世界規模で活動するグループが多数生まれている。たとえば、YGエンターテインメントの練習生で構成された、2組のチームがデビューを競った『WIN:Who Is Next』では、より多くの票数を獲得した「TEAM A」がBIGBANGに続くボーイズグループ“WINNER”としてデビュー。JYPエンターテインメントの女性練習生16名の中から、デビューメンバーを選出するオーディション『SIXTEEN』では、多国籍のメンバーが所属している“TWICE”が誕生した。

 その流れは日本国内にも広がり、近年では、日本のソニーミュージックと韓国のJYPエンターテインメントによる、グローバルオーディションプロジェクト『Nizi Project』や、練習生101人の中から国民プロデューサー(視聴者)の投票によってデビューメンバーが選出される『PRODUCE 101』の日本版、通称“日プ”が大きな話題に。これはLDHのオーディションにも通ずることだが、番組放送時から、練習生たちの成長の過程を見守り続けている視聴者にとって、デビューはスタート地点ではなく、応援している彼らの努力が実った瞬間。オーディションの時から高まり続けた熱は、デビュータイミングでさらなる熱狂へと変わる。『Nizi Project』から生まれたNiziUや『PRODUCE 101 JAPAN』から生まれたJO1の大ヒットは誰もが知るところだろう。『PRODUCE 101 JAPAN』からはOWV 、ORβIT、BXW、Boom Trigger、BUGVELといった派生グループも誕生。彼らが音楽雑誌の単独表紙を飾るほどの人気を集めていることからも、このオーディションの注目度の高さが窺える。

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