Tinder、マッチング相手の身元調査ができる新機能を発表 必要なのはフルネームのみ
マッチングアプリのTinderを運営するMatch Groupは、身元調査を行う非営利団体、「Garbo(ガルボ)」への投資を発表した。「Garbo」の技術を、Tinderユーザーが利用できるようにするという。
オンラインでの出会いが広く浸透しつつある今、Match Groupは、出会いをより安全にするために、Tinderユーザーが身元調査を実行できるようにすると発表した。同社は、「デジタル時代における、ジェンダーに基づく暴力を防止するための新しい身元調査」だと説明している。
一般的に、逮捕歴などの個人情報は入手が非常に困難で、かつ莫大な費用がかかる。「Garbo」は情報へのアクセスを民主化し、人々がより多くの情報に基づいた安全上の決定を下せるようにすることを目的としている。
この新機能によって、ユーザーはフルネーム、もしくは下の名前と電話番号のみで身元調査を行うことができるという。「Garbo」はこの機能について、「低コストの身元調査によって、逮捕、有罪判決、拘束命令、ハラスメント、その他の暴力行為を含む、暴力や虐待の公的記録と報告を収集することができる」と説明した。ただし、麻薬所持や交通違反に関連する逮捕は、マイノリティグループに不公平な影響を与えることから、調査項目から除外するという。
上記に「低コスト」とあるように、この機能は無料ではない。米メディア『The Verge』によると、Match Groupは現在「Garbo」と協力して、この機能がユーザーにとって法外な費用とならないように調整中だという。オプションとして利用できるのか、有料会員向けのサービスなのかは発表されていない。
Match Groupのセーフティー関連の責任者、トレーシー・ブリーデン氏は、今回の取り組みついて、「長い間、女性やマイノリティグループは、安全に対する多くの障壁に直面してきた。『Garbo』との画期的な取り組みにより、テクノロジーを通じて、公平性の高い安全なオンラインコミュニティを作ることができる」と述べた。
今後数か月以内に新機能のテストが開始され、今年の終わりには、まずはアメリカ版でユーザーが利用できるようになる予定だ。
正確な個人情報を公開することを重視してこなかったTinderにおいて、今回の取り組みは画期的なものだ。匿名性を支持してきたユーザーが、この機能を受け入れるかどうかも定かではない。リリース後の反応を見守ろう。
(画像=Unsplashより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://newsroom.mtch.com/2021-03-15-Match-Group-Partners-With-Garbo-To-Make-Groundbreaking-Background-Check-Technology-Accessible-To-Users-Starting-With-Tinder
https://www.theverge.com/2021/3/15/22327854/match-group-garbo-tinder-background-check-update
https://bgr.com/2021/03/16/tinder-is-going-to-let-you-run-a-background-check-after-you-swipe-right/