新型iPhone、最速5G対応は12 Pro Maxのみ? コロナ禍で急遽予定変更か
Appleから今秋リリースされる予定のiPhone 12シリーズは、全4機種が最新の5Gに対応すると言われている。これまでのリーク情報では、上位2モデルが最速の5Gに対応すると伝えられてきたが、一転して1モデルのみで、出荷地域も限定的になる可能性が急浮上した。
主な要因は「生産」と「5Gインフラ整備」2つの遅れ
第5世代移動通信システム(5G)には、2つの規格がある。最高速の「mmWave」は、主要都市といった密集した地域で使用される。「Sub-6 GHz」は、スピードでやや劣るものの4Gよりは速く、長距離に対応可能でコストパフォーマンスが高い。都市部はもちろん、郊外、農村地域でより広く利用される(参考:https://www.macrumors.com/2020/09/01/kuo-mmwave-5g-iphone-shipments-weak-2-years/)。
Apple内部の情報に通じるTF International Securitiesの著名アナリストであるミンチー・クオ氏は、2020年~2021年にかけて、mmWave 5G対応の iPhoneの出荷は予想を下回る可能性が高いと報告している。
具体的には、mmWave対応5G iPhoneの出荷予測は、予想よりも大幅に少なくなる可能性が高いという。したがって、2020年と2021年のmmWave対応iPhoneの出荷数は、それぞれ約400万〜600万台と2500万〜3500万台と予測され、当初の市場予想である1000〜2000万と4000万〜5000万台を下回っているという。
その理由は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響が大きいという。その煽りでmmWave部品の生産に遅れが出ているという報道は、以前にもあったが、Appleがこの決断に至った理由は、それだけではないという。
世界中で、mmWave 5Gに対応する基地局の敷設が立ち遅れているというのだ。高機能の端末を持っていても、5Gネットワークのインフラ整備が遅れている国では、宝の持ち腐れになることをAppleは、見越しているようだ。
時期をずらして2021年には、4GのiPhone 12モデルがリリースされるという噂もある。同様の理由で、地域によっては、まだまだ現役で使えて、コストも抑えられるからだ。