Facebook、独自のAIアシスタント実装に向け動く GAFA各社のAIに対するスタンスとは?

Facebookが周回遅れでAIに対応

 Facebookは独自のAIアシスタントの実装に向け、大規模プロジェクトを発動中だ。GAFA3社が独自のAIアシスタントを確立しているなか、周回遅れでの対応となる。

 Facebookは8月21日、屋内で発生するさまざまな音を模倣し、3次元空間でAIとして訓練させる視聴覚プラットフォーム「SoundSpace」を公式サイトにて発表した。Facebookの研究部門フェイスブック・リアリティ・ラボスはすでにAIアシスタント「Replica」と、その訓練用としてのシュミレーションプラットフォーム「AI Habitat」を発表しているが、「SoundSpace」はこれらのデバイスを機能させるのに必要なデバイスである。

 今回構築されたその視聴覚プラットフォーム「SoundSpace」を通じて、例えば2階の寝室で鳴り響くスマートフォンを追跡することが可能となる。もちろん、出かけている最中に家の玄関のカギを気にする必要もない。Facebookのもとで発動した今回のプロジェクトは言うなれば、AIアシスタントの可能性を試すための実験であるのだ。ただし、単にAIの訓練を高速化するだけでなく、遠く離れた場所で目的を達成することを狙いとする。

 Facebookに関しては、ヘイトスピーチへの厳格対応をめぐり人々の不信感が募っている。今年6月、世界的企業の3割がFacebookへの広告を一時停止する騒ぎとなり、そのボイコット運動は今も尚続いている。ゆえに、今回のFacebookの対応について、あくまでも信頼回復のためにとった手段に過ぎないと米CNNは報じている。

 Facebookの最高技術責任者を務めるマイク・シュロープファー氏は、「現在はあくまでも初期の段階だが、最終的にはスマートグラスなどの製品を組み合わせることで、カギをなくした場所を探したり、あるいはクッキー生地の入ったボウルの中にバニラを追加したかどうかを思い出したりと、記憶を呼び起こすのに役立つだろう。いずれにせよ、それぞれの日常生活において重宝すること間違いない」とコメントしている(参考:https://edition.cnn.com/2020/08/22/tech/facebook-ai-memory-research/index.html

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