『フォートナイト』App Store&Google Play削除を受け、Epic Gamesは徹底抗戦の構え デジタルエコシスエムの在り方は再考の時期へ?

『フォートナイト』“ストア削除騒動”を考える

Googleは迂回ルートを提示

 アプリストアからの削除に端を発する「フォートナイト紛争」とも形容できる今回の事案に関して、多数の海外メディアが大きく報じている。

 CNNが14日に報じた記事によると、Epic Gamesがアメリカ司法当局に提出した訴状には、オバマ政権時に司法省の反トラスト部門にいたChristine Varney氏が名を連ねている。今回の法的な訴えは、Appleがモバイルアプリ市場を不当かつ独占的にコントロールしている、という点が争点となっているのだ。App Storeの運営に関しては、欧州委員会も独占禁止法違反の疑いがあるとして調査を進めている。

 Google専門ニュースメディア『9to5Google』の記事では、フォートナイトの削除に関するGoogle側の対応を報じている。Googleは『フォートナイト』をGoogle Playに戻すための協議を続けると述べた声明を発表し、声明のなかで同ゲーム削除中の救済措置として、ウェブブラウザを使ったアップデートをプレイヤーに提供することに言及している。

 以上のようなフォートナイト紛争は、今まで当然のものと考えられてきたプラットフォーム使用料、ひいてはGAFAの市場支配に対する世界に名を知られたゲームスタジオによる異議申し立てと見ることができる。この紛争がどのように決着するかはまったく予断を許さないのだが、その決着がどのようなものであれ、現状のデジタルエコシスエムの在り方に再考をうながすものとなるのではないだろうか。

トップ画像出典:Epic Gamesブログ記事「#FREEFORTNITE」より画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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