iOS 14初期バージョンが丸ごと流出……開発用iPhone 11を不正に売買か

iOS 14初期バージョンが丸ごと流出

 iPhoneやiPadのオペレーティングシステム(OS)の次なる主要なアップデートであるiOS 14は、ベータ版が今夏中、そして2020年9月頃には公式リリースされると言われている。

 しかし、リリースがまだしばらく先にも関わらず、初期バージョンの情報がほとんど明らかになっている。これはかなり異例のことだが、その原因は、開発用にiOS 14をインストールしたiPhone 11がそっくりそのまま、流出していたためだということが分かった。

リーク情報は、闇市場で取引されている

 『Motherboard』によると、流出した時期は2019年12月で、リークしたiOS 14のバージョンは12月10日のものだという(参考:https://www.vice.com/en_us/article/5dzpxz/how-iphone-hackers-got-hands-on-new-ios-14-months-before-realease)。

 本来、Apple開発者しか手にし得ないものだが、中国のベンダーから数千ドルで取引されたのだという。どうやら、中国の工場等から初期プロトタイプといった情報を盗み密売するグレーなマーケットが存在しているようだ。

 そして、このコードが、2020年2月頃までには広くハッカーやセキュリティ・リサーチャーに行き渡った。これは、あくまで開発中のiOSであり、当然ながら内容には廃止や変更が行われるものもあるだろう。しかし、全体像を掴み、脆弱性を探すのに十分な情報が揃っている。

 年々、Apple関連のリークは激しさを増しており、この一件については、Appleもある程度は把握しているという。Appleがどの様な対応を行うかは不明だが、専門家らは、事態を重く見ている。

 Appleはセキュリティに最新の注意を払ってはいるものの、サプライチェーンは膨大なもので、管理を行き届かせるのは至難の業だ。

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