ゲーム実況コンビ・幕末志士、大団円のその先へ “ヒモで縛らない二人三脚”で踏み出す新たな一歩

 人気ゲーム実況コンビ・幕末志士が最後のライブ配信『幕末ライブ!最終回』を行ない、12年に渡る活動を終えた。

幕末志士の人気はニコイチ感にあり

 坂本龍馬、西郷隆盛と名乗り“幕末志士“として活動をする以前から、幼なじみだった2人。多くのファンを惹きつけたのは、彼らのゲーム実況の面白さの根底にある、2人の友情だった。慎ましい暮らしをしていた幼少期、クラスメイトからの風当たりが厳しかった時期も、2人は支え合うようにして歩んできた。

 同じ釜の飯を食った仲、竹馬の友、唯一無二の親友、ニコイチ……と呼び合い、旅行先ではテンションが上がってスクラムを組み、お互いの家に入り浸ってゲーム三昧。ときには、黒歴史を紐解いて爆笑して昇華する。そんな友人を持つことは、ものすごく幸運なことで、どんなに大金を積んでも手に入らない財産だということを、私たちは知っている。

 だからこそ、幕末志士が活動を終えることに大きなショックを受けた。とはいいながら、どこかでうすうす感じている部分もあった。幕末志士のプロジェクト規模はどんどん大きくなり、いちファンとしてはそれはそれはワクワクさせてもらった。だが、おのずと2人にかかるプレッシャーも増えていった。好きだからこそ追い込んでゲームをやりこむ西郷。その姿に責任を感じて気遣う坂本。人生で最も楽しい“親友とゲーム“を続けて生きていけたら……と願っていた2人が、いつのまにかしんどさを感じる日々が続いてしまった。

最終回は2人だけの時間に

 そんな空気を感じていたからこそ『幕末ライブ!最終回』で、「時は幕末!」「ババンッ!」と、おなじみの茶番からスタートしたことに心から安堵した。この決断は、彼らの友情に歪みができたわけではなかったと、改めて確信したからだ。「西郷さんの気の済むまでやりましょう」という坂本。そこからは、完全に2人の時間だった。途中で画面が止まっても気づかないほど。

幕末ライブ!最終回

 懐かしのサッカーゲームでは、いつものように坂本に圧勝する西郷。『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』をオマージュしたオリジナルゲーム『サッカチャン2 Dr.サイゴーの謎』では、相変わらず坂本が見事な死にっぷりを披露して笑いを誘う。ゲームのオチが、Dr.サイゴー(西郷)がサッカチャン(坂本)を家に呼んだだけだったというのも、2人らしさがにじみ出て微笑ましい。万単位の人がその様子を見届けても、彼らの世界はずっと2人のものだったのだから。

 YouTubeでのライブ配信後、古巣のニコニコ動画で締めくくろうとしたのだが、「ただいまメンテナンス中」の表示に苦笑してしまった。ゲームをすればバグを出し、その狙わずとも“持ってる感“が飛び出すのは、幕末志士のいわばお家芸。最終回でもこんな展開が待っているとは、やはり最後まで幕末志士らしい。再びYouTubeでレトロゲーム『六三四の剣 ただいま修行中』をプレイして盛り上がる2人。坂本も西郷も実に楽しそうで、その姿を眺めながら嬉しくて寂しくて涙が滲んだ。

幕末生 最終回

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