Amazonがフランスの配送センターを閉鎖、パンデミックで裁判所命令に対応できず
外出制限のフランスで、Amazonが従業員に容認できない圧力
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、3月に発動した外出制限を5月11日まで延長すると発表している。3月には、数百人の労働者がAmazonに抗議してストライキを実施したと『BBC』は報じている(参考:https://www.bbc.com/news/world-europe-52285301)。
フランス国内でのAmazon操業の全面停止を求める組合もあったが、それが認められないと配送品目の制限が要求されるようになった。組合側は、Amazonが提供する食料品は非常に少ないが、その配送の多くは不要不急だと主張している。
Amazonは、労働基準監督署の査察も受け、5カ所で改善命令が下っている。フランスのブリュノ・ル・メール経済・財務大臣は、Amazonは出勤しなければ、支払いを拒否することで、労働者に容認しがたい圧力をかけていると糾弾している。
組合代表のジュリアン・ヴァンサン氏は、Amazonの仏従業員の30%~40%が、新型コロナウイルス感染への懸念や育児のため、欠勤していると述べる。
Amazonがパンデミック中のライフラインを提供していることは事実だが、需要の拡大、労働者不足、安全確保の狭間で大きな軋轢が生じているようだ。
(画像=Pexelsより)
■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。