マスク寄付のApple&Facebook、情報・物流改善のGoogle&Amazon……GAFAが新型コロナ関連支援策発表
世界各地で流行している新型コロナウイルスに対して、ついにGAFAがそれぞれ支援策を打ち出した。その支援内容は物資の供給から情報共有まで多岐に及んでおり、GAFAが社会インフラとして機能していることを改めて印象づけるものである。
マスクを寄付するAppleとFacebook
Appleのティム・クックCEOは22日、同社の新型コロナウイルス流行に対する支援策についてツイートした(下のツイート参照)。これによると、同社はアメリカとヨーロッパの医療従事者に対して、「何百万もの」マスクを寄付している、とのこと。このツイートには、23日時点で約57,000の「いいね」がついている。この寄付については、ペンス アメリカ副大統領がホワイトハウスでの記者会見で言及した。寄付されたマスクに関して、テック系メディア『The Verge』はその入手先について同社に問い合わせたが、回答はない。
Our teams at Apple have been working to help source supplies for healthcare providers fighting COVID-19. We’re donating millions of masks for health professionals in the US and Europe. To every one of the heroes on the front lines, we thank you.
— Tim Cook (@tim_cook) March 21, 2020
また、Facebookの会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は23日、自身のFacebookに同社の支援策を伝える記事を投稿した(下のFacebook記事参照)。その記事は、同社がアメリカの医療従事者にやはり「何百万もの」マスクを寄付したことを伝えている。寄付したマスクは、アメリカ・カリフォルニア州で頻発していた山火事に備えて備蓄していたもの、とその入手方法を明記している。
情報共有を高めるGoogle
一方、Googleは情報共有によって、新型コロナウイルスとの戦いに貢献しようとしている。同社のアメリカ版公式ブログにおいて21日、新型コロナウイルスに関する情報発信について同社の施策をまとめた記事が公開された。その記事によると、同社は新型コロナウイルスに関する情報について、SOSアラートの発信、検索結果の改善、専用サイトの立ち上げ、そして医療機関へのアクセス方法の開発といった施策を打ち出している。
特筆すべきは専用サイトの立ち上げだろう。同サイトは新型コロナウイルスに関する最新ニュース、各種統計情報、そして役立つ動画集から構成されている。各種統計情報は感染拡大マップ、各国の感染状況、そして新型コロナウイルスに関する検索トレンド情報がまとめられている。感染拡大マップは、世界最高峰の医学部を擁するジョンズ・ホプキンス大学が公開しているものより情報量が少ないものも、見やすくなっている(トップ画像参照)。また検索トレンドを見れば、新型コロナウイルスに関して注目されている話題を確認できる。こうした専用サイトはまだ英語版のみしかないのだが、今後は多言語対応していく予定だ。
Googleは、新型コロナウイルス感染の疑いがある場合の医療サービスへのアクセス方法の開発にも取り組んでいる。現在、アメリカで新型コロナ感染の検査を受けようと思って検索すると、アメリカ疾病予防管理センターが検索トップに表示される(日本の場合は、厚生労働省)。こうした検索結果を改善して、より迅速に医療サービスにアクセスできるような体制の構築に取り組んでいる。