住人が明かす真実ーー彼氏気取りエピソードが“社長無双”を加速させる 『テラスハウス』第40話未公開映像
「全部夢さんの予定は知っている。あっ、それプライベート」
“何者かになろうともがく現代の若者像”が印象的な東京編で一際異彩を放つ男。そんな印象の住人が社長こと俊幸なわけだが、40th Weeksの本編では、社長の強烈なキャラクターが改めて炸裂する回となった。
おなじみの冒頭のスタジオシーンの段階で”首が細いにいにい”とスタジオゲストの女優・水川あさみにいじられたことをきっかけに、”洋さんの意思を継ぐ男”こと玲生に対する前週の実業家マウント行為に対するいじりなど、世間ではそのキャラクターに賛否両論があるものの、とにかく意中の女性を落とすことにのみ腐心する彼の行動は、テラハに出演することで”何者か”になる姿を見せてきたこれまでの住人とは全く異質であり、スタジオメンバーはもちろんのこと、視聴者としても次はどんなアクションを起こすのか? そして、どんなツッコミが入るのか、どんなツッコミをしたくさせられるのかという感情をとにかく掻き立てられる。その意味で本編は、俊幸の際立ったキャラクター性が再び、全面に現れた放送回だったといえるだろう。
中でも『マリオ』のゲームをしている時にでてきた見事なまでの玲生に対する”牽制”のセリフは神業と言っても過言ではないだろう。「待っとけ 待っとけ マジで」「こらこら…… おーい」「オーマイガー」などのリアルタイムで進行するゲームとシンクロする言葉の数々は、最後には「ルイージを許さない ルイージをぶっ壊す」という怒りの宣戦布告にまで発展。視聴前には謎だった「Never Fotgiven Luigi」というタイトルの意味を見事に回収する鮮やかな編集には、単純に「色々あるけどすごくない!?」という感想を持ってしまう。
早押しクイズの「ですが」状態と揶揄された俊幸。そのあたりは今回のプレイルームで凌とビビの濃厚キス映像鑑賞、車で送迎など夢に対する果敢なアプローチに現れているのがなんとも香ばしい。ただ、かつて東京編でここまで視聴者に対して、濃すぎるキャラクター性を発揮した住人はいただろうか? ビンスイから始まり、最終的には”鬼”となった俊幸。その集大成になりそうなのが、本編でも話題になった想い人である夢との2人きりでの北海道旅行だ。
今回の未公開映像では、その北海道旅行について、住人の半数である先述の3人が意見を交わす、さながら”社長欠席裁判”味を帯びていたわけだが、そこで指摘された俊幸の行動に対する意見はなかなか興味深い。
現在、リアルワールドでは新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛のため、”ヴァーチャル〇〇”といった遠隔で参加できるコンテンツが流行しているという。その観点ではいえば、志遠が指摘していた夢の行動が全部、彼の頭にインプットされているという現象はまさに俊幸の”ヴァーチャル彼氏”化状態に他ならないだろう。
というのはやや強引に時事ネタに絡めて筆者が言いたかったことを言っただけなのだが、要は彼の”彼氏気取り”状態が住人たちの間でもスタジオメンバーと同じようにツッコミの対象となっていることに注目したいということなのである。この”スケジュール把握”に関しては、”彼氏づら”、”ビビった”など、住人たちの率直な意見があがっている。