ポストコロナは“自動運転車”の時代となるか カリフォルニアで無人配達車が公道試験走行へ

ポストコロナは“自動運転車”の時代?

COVID-19が与えた変化

 COVID-19パンデミックの最中、かつてないほど自動化やテクノロジーが必要とされています。外出できないストレスをどうにか発散できないものかと、ゲーム機を求める人が増えています。人とのコミュニケーションツールにオンライン会議アプリが使われるようになりました。学生たちはオンラインで授業を受けるようになりました。今後に備えるために、緊急時の備蓄の中に家庭内インフラが加えられました。同時に、無駄な作業、古い習慣が見直され、パンデミック収束後には大きな変化がやってくるはずです。

 ついこの間まで、「AIは人の仕事を奪うのか」「テクノロジーは人が制御できなくなるほど進化させるべきか」といった議論がなされていましたが、今は「自動化がどのように経済回復を加速してくれるのか」「テクノロジーがどのように新たなパンデミックの脅威に備えてくれるのか」が主な課題です。Forbsは、マッキンゼーが2030年までに米国の最大30パーセントの仕事が自動化されるという予測を紹介しつつ、「自動化とAIが生産性と経済成長を底上げしてくれる一方で、世界中の何百万人という人々が仕事を変えたり、スキル磨きをする必要があるだろう」と書いています。

 COVID-19は、私たちにテクノロジーの有用性を嫌というほど見せつけました。その中で、NuroのR2はウィルスの感染拡大防止に一役買うだろうと大きく期待されているはず。また、「自動化が人命を守る」の考えの元、ドローン配達の拡充やフライングカーの早期導入の可能性も高くなるでしょう。その他の分野でも、COVID-19の経験を踏まえて急速に方向性が見直されていくはずです。

 屋内退避命令が解かれると、カリフォルニアの道路を2台の完全無人小型配達車が走るようになります。その光景が、ポストCOVID-19の幕開けとなるのかもしれません。

■中川真知子
ライター。1981年生まれ。サンタモニカカレッジ映画学部卒業。好きなジャンルはホラー映画。尊敬する人はアーノルド・シュワルツェネッガー。GIZMODO JAPANで主に映画インタビューを担当。Twitter

〈Source〉
https://www.theverge.com/2020/4/7/21212719/nuro-driverless-car-test-california-dmv-delivery

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