宅配は無人の時代に? ハンドルやサイドミラーのない“完全無人自動運転車”米公道へ
私たちは自動運転車が道路を走ることを受け入れる準備ができているのでしょうか? 現在公開中の『AI崩壊』は2030年という近未来が舞台の映画ですが、劇中には自動運転車が当然のように登場します。技術的には30年まで待たずとも、日本でもドライバーレスの車が走るようになるでしょう。
そんな中、アメリカから興味深いニュースがやってきました。Mashableによると、アメリカに拠点を置く自動運転関連新興企業のNuroの完全無人自動運転車『Nuro R2(以下、R2)』が、正式に公道で配達サービスをはじめられるようになったそうです。米運輸省(DOT)と全米高速道路交通安全局(NHTSA)が、米国内で初めてGOサインを出したそうですよ。
Nuroの完全無人自動車ってなに?
Nuroという会社は、2018年に創立された非公開企業で、その年の8月にアメリカの大手スーパー『Kroger』と提携し、『R1』を使ってアリゾナ州フェニックス郊外でフード配達のパイロットをしていました。第2世代の『R2』は、『R1』よりも荷室が65パーセント大きくなっています。
自動運転=人間が運転に使うものは要らない
完全無人自動運転車なので、人間が座席でハンドルを握ることを想定していません。なので、一般の車になら当然あるような「ハンドル」や「サイドミラー」といったものが取り払われていて、その代わり、センサーが多数搭載されています。角が少なくコロンとしたデザインも、万が一に備えて、できるだけ歩行者を危険にさらさないためなんだそうです。
『R2』は何を運べるの?
『R2』は人を乗せて走ることはできません。今後2年間にわたり、『R2』は最高で5000台の車両を公道走行させることになりますが、全米高速道路交通安全局(NHTSA)は、「食べ物やグッズに限る」と明確に定めています。そして、地域でどう活用されたのか、パフォーマンスのほどはどうだったのかといったフィードバックをNHTSAに伝える必要があります。