東野幸治がYouTuberデビュー “ラジオ動画”を選んだ英断と今後への期待

 お笑い芸人の東野幸治が2月23日、YouTubeチャンネルを開設した。チャンネル名は「東野幸治の幻ラジオ」。その名の通り、シンプルなラジオ動画を展開していくようだ。

 記念すべき最初の動画は、「【第1回】東野幸治がYouTubeを始めたいくつかの理由」と題され、多くの芸能人YouTuberがそうしているように、YouTubeデビューの理由を説明するものとなった。そのなかで東野は、以前からYouTubeでの活動に関心を持っていたこと、4月の番組改編でスケジュールに余裕ができたこと、また、楽しみにしていたラジオ番組の企画が流れてしまったことを語っている。いわば自己実現のためのYouTuberデビューという色合いが強いようだ。

【第1回】東野幸治がYouTubeを始めたいくつかの理由

 東野本人は、一足先にYouTubeでブレイクした雨上がり決死隊・宮迫博之、そして江頭2:50に触れ、「なぜ(自分は)音声配信なのか。恥ずかしい限りです」と自嘲するが、あえて音声=トークにコンテンツを絞ったことには、多くのメリットがあると考えられる。

 最大のポイントは、制作が手軽であること。“YouTuber”として存在感を示すには、話題性だけでなく継続性が重要になる。その上で大きなネックになるのは“編集”という工程だ。アイデアがあり、動画を撮ることはできても、編集作業には技術と時間が必要になる。例えばトップYouTuberでも、10分程度の動画で4〜5時間はかかる、という話はよく聞くところだ。そのため、ただでさえ多忙な芸能人がそれなりの頻度で動画を投稿しようと思えば、YouTubeに最適化した編集が可能なスタッフを雇い、チームを編成することがほぼ必須となる。

 カジサック(キングコング・梶原雄太)やオリエンタルラジオ・中田敦彦など、YouTubeでの活動をひとつの柱に育てようと考えるタレントは、綿密な準備とチーム編成を行ない、動画の更新頻度と質を担保している。一方で、ブームに乗ってチャンネルを開設してみたが、動画更新がそのうちに途絶えてしまう、という芸能人のチャンネルが少なくない現状だ。知名度はあっても期待したほどの再生数が得られず、動画にかける時間や予算に見合った反応や収益につながらなければ、YouTubeでの活動を継続していくのは難しい。

 そのなかで、一枚の画像に声を乗せるだけのラジオ動画であれば、制作のハードルは極めて低い。技術や予算、時間がなくても手軽にスタートすることができ、また公共性があり、スポンサーも存在する一般的なラジオ番組より、比較的自由な表現ができるのも、クリエイターにとっての魅力だ。2本目の動画「佐久間さんのラジオに出るんじゃなかった」は、大阪のホテルでひとり収録していると話しており、隙間時間でリアルタイムの話題を届けることができている(それも、ネットニュースになったラジオ番組『東京ドリームエンターテインメント』の裏話だ)。

 これはPodcastをはじめとする音声コンテンツが市場を拡大している要因のひとつと考えられるが、もちろん“話しているだけ”の動画で注目を集めるためには、高いトークスキルが必要だ。その点、東野幸治は申し分がない。例えば、『ワイドナショー』(フジテレビ系)では進行役/受け手に回ることが多いものの、松本人志のボケをうまくいなしながら、的確にコメントしており、もっと本人の意見を聞きたい、という視聴者も多いはずだ。本人は動画のなかで「吉本(興行)は一切関知していない」としており、普段のテレビやラジオ以上に、尖ったトークが展開されることに期待が高まる。

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