Instagram、ネットいじめ対策に“不快な画像投稿に警告”機能を発表 新たな危険地帯はゲームチャットに?

Instagram、ネットいじめ対策に“警告”機能

狙われるゲームチャット

 ネットいじめが起こる場所はInstagramやTwitterのようなSNSであることはよく知られているが、最近ではゲームチャットにおいても起こっている。New York Times紙は今月7日、ゲームチャットにおけるネットいじめに関する特集記事を公開した。その記事によると現在アメリカではゲームチャットにおけるネットいじめが社会問題化しつつあるのだが、そこで起こっているのはネットいじめのなかでももっとも凶悪かつ悪質な子供を標的にしたセクストーション(性的脅迫)だ。

 『Fortnite』や『Minecraft』のような人気ゲームには、たいていほかのプレイヤーとチャットできる機能が実装されている。そんなゲームをプレイしている子供たちに対して、犯罪者はForniteにおけるV-Bucksのようなゲーム内通貨を贈って関係を築くところから始める。そして、ゲームチャットからFacebook MessengerやSkypeのようなSNSに子供を誘導して犯行に及ぶのだ。

 以上のような犯罪の撲滅を目指してアメリカのゲーム業界は、2016年にネットいじめや差別的発言に対して団結して取り組む連合を結成した。業界共通のガイドラインの発表は来年に予定されているものも、実際の対策は個々のゲーム配給会社やゲームスタジオに委ねられているのが現状だ。そんな対策のひとつとしてMinecraftを販売しているMicrosoftは、来年早々にもセクストーションを検知できるソフトウェアをリリースすることを計画している。このソフトウェアは、ほかのゲーム関連企業に無料で提供することも予定している。

 5Gが普及してStadiaのようなゲームサブスクが勢力を拡大すると、子供たちがゲームコミュニティで活動する時間が長くなると予想される。それゆえ、ネットいじめ対策はSNSだけではなくゲームにおいても早急に進める必要があるだろう。

トップ画像出典:Instagramプレス記事「Our Progress on Leading the Fight Against Online Bullying」より画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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