Xbox One後継機はVR非対応、一方FacebookはBeat Games買収で攻勢強める VR市場の雄たちが下した決断

Xbox One後継機はVR非対応

この買収は始まりに過ぎない

 MicrosoftがVRに消極的な一方で、Oculusシリーズを擁するFacebookは積極的な投資を進めようとしている。Oculus公式ブログに26日、Facebookが『Beat Saber』を開発したゲームスタジオBeat Gamesを買収したことを伝える記事が公開された。この記事は、今回の買収にまつわる諸々の疑問に答えている。

 まず買収のメリットとして、Facebookが小規模スタジオであるBeat Gamesにリソースとノウハウを提供しやすくなり、その結果として『Beat Saber』がより充実した内容となる、と説明する。さらに買収後のBeat Gamesの立ち位置については、同スタジオの独立性を保証し現在と同じようにゲームを開発できる、と述べている。

 『Beat Saber』ファンならば、「買収後にModコミュニティの扱いは変わるのか?」という疑問が生じる。同ゲームが大ヒットした背景には、プレイヤーが好きな曲をゲームに追加してプレイするModの存在があるのだ。この疑問に関してはむしろModの価値を高く評価しており、今後もModツールを提供してサポートする、と回答している。

 ゲームスタジオの買収は今後も続くのか、という疑問に対しては「これ(Beat Gamesの買収)は始まりに過ぎない」とコメント。FacebookはVRを加速する多くの方法を模索しており、来年には素晴らしいVRゲームのリリースとVRに関する発表を予定している、とも語っている。

 VR元年から3年が経過した現在、VR市場のキープレイヤーたちの同市場に対する態度に大きな温度差が生じてきた。同市場は依然としてゲーム市場のニッチである感は否めないが、この場所にはコアなファンが棲息しているのも事実である。Oculusシリーズを擁するFacebookと、PSVRを売るSonyが、こうしたコアなVRファンを囲い込むことになるだろう。

トップ画像出典:Xbox One X公式サイトより画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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