バトロワを超えて「クリエイティブ・コミュニティ」化する『フォートナイト』の歩みと可能性

創造のシェアとその経済効果

 創造型ゲームとしての魅力を高めているのに加えて、『フォートナイト』はもはや「ゲームであること」をも超えようとしている。こうした動向を象徴しているのが、本記事冒頭でも言及したマシュメロのバーチャル・ライブである。このバーチャル・ライブはもはや「プレイする」ものではない。参加して『フォートナイト』というコミュニティにおける一体感を確かめるものなのだ。

 Forbesジャパンは、12日、上記ライブの経済効果が絶大だったことを伝えている。マシュメロがライブで披露した楽曲のストリーミング再生回数は爆増し、「Check This Out」にいたっては前日から約2万4,000%増となった。楽曲のデジタル売上も急上昇し、「Chasing Colors」の売上は前日から1,543%の伸びを記録した。こうした大きな経済効果が期待できるバーチャル・ライブは、今後も続くことが予想される。もしかしたらライブ時に新譜が披露されたり、ライブのために新譜が書き下ろされることもあるかも知れない。

 上記ライブが開催された数日後、折しも注目のバトルロイヤルゲーム『Apex Legends』がリリースされた。好調なスタートを切った同ゲームは、『フォートナイト』の覇権を脅かす新作という呼び声が高い。

 レジェンドと呼ばれる互いに異なる特殊能力をもつキャラクターで構成される3人チームでプレイする同ゲームは、競技型ゲームとしては『フォートナイト』り多様なゲームスタイルと戦術を許容すると考えられる。しかし、競技型ゲームとして優れているとしても、直ちに『フォートナイト』のプレイヤーがApex Legendsに乗り換えるということにはならないだろう。というのも、『フォートナイト』には競技型ゲーム以外の魅力もあるからだ。

 競技型ゲームであると同時に創造型ゲームでもあり、さらにはクリエイティブ・コミュニティの域に達しつつある『フォートナイト』には、まだ汲みつくされていない魅力があるのではないだろうか。

サムネイル画像出典:ツイッターユーザ「羽歌名もちる」のツイートより画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi



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