けみお『どこまでいっても渋谷は日本の東京』はなぜ“平成最後の名曲”なのか MVは100万回再生へ
また、登場するアイテムが、2000年代に流行ったタカラ(後のタカラトミー)「e-kara」を始め、セガトイズから発売された犬型ロボットペット「プーチ(POO-CHI)」、ギャル系ファッション雑誌の「egg」、そしてガラケーなど、一昔前のものばかりなのも注目したいポイントだ。これらはおそらく、けみおが10代の時に触れてきた若者文化の遺産ともいえるもので、MVの最後に「平成終了前にウチらで一波起こせたっぽくね~?」とのセリフとともにガラケーをたたむ仕草には、今まさに過ぎ去ろうとする時代へのオマージュと、新しい時代のカルチャーを背負って立とうとする意志さえ感じさせる。同曲が、“平成最後の名曲”とまで謳われているのは、決して大げさではないのかもしれない。
さて、そんなけみおは12月12日に幕張メッセで行われる『YouTube FanFest』に出演が決定している。YouTubeで高い人気を誇るクリエイターやアーティストとそのファンが集うオンライン動画コミュニティの祭典で、2013年に始まり世界各国で開催され、日本では第5回目の開催となる。平成最後の年末に「どこまでいっても渋谷は日本の東京」のパフォーマンスが披露される可能性は高そうだ。
(文=本 手)