Valve製VRヘッドセットの画像が流出 2019年は次世代VRヘッドセットが続々リリースか?

Valve製VRヘッドセットの画像が流出

 2016年の「VR元年」から2年が経過し、今年には本格的スタンドアロン型VRヘッドセット「Oculus Go」がリリースされて成熟しつつあるVR市場に新たな動きがありそうだ。あのインディーズゲームプラットフォームを運営する企業が、VRヘッドセット市場に参入するかもしれないのだ。

Knucklesコントローラーに対応

 VR専門メディア『Upload VR』は、10日、インディーズゲームプラットフォーム「Steam」を運営するValveが開発していると思われるVRヘッドセットが撮影された画像が流出したことを報じた。流出した画像は、画像共有サイトimgurに掲載されたものである(トップ画像参照)。

 同ヘッドセットの仕様に関しては、視野角は135°、と噂されている。この数値は、Oculus RiftとViveの視野角である110°より広いものだ。また、Valveが開発・提供している人間工学にもとづいたVRコントローラー「Knuckles」に対応しているとも言いわれている(下の動画参照)。さらに、リリース時には人気FPSシリーズ「Half Life」のVRタイトルがバンドルされるようだ。なお、同シリーズのVRタイトルは現時点では存在しないのだが、有志がVR対応MODを開発中である。

画像出典:Upload VR「Sources: Valve Planning 135° VR Headset Bundled With ‘Knuckles’ Controllers And Half-Life VR」

ヘッドセット内蔵センサーでAR体験が可能?

 Upload VRが公開した記事では、流出した画像から確認できるVRヘッドセット下部のふたつの内蔵カメラに注目している(下の画像参照)。このカメラは、inside-out型のトラッキングに使われるのではないか、と推測される。inside-out型のトラッキングとは、VRヘッドセットのトラッキングのために外部センサーが不要なシステムのことを意味する。このシステムの対義語となるのがoutside-in型で、現在のOculus RiftやViveのように外部センサーを必要とする。


画像出典:Upload VR「Sources: Valve Planning 135° VR Headset Bundled With ‘Knuckles’ Controllers And Half-Life VR」

 件の内蔵カメラに関してはVR専門メディア『Road to VR』が9日、独自の見解を示した記事を公開した。同メディアは、ふたつの内蔵カメラはAR体験に活用される可能性があることを指摘している。つまり、このカメラによって現実の空間を撮影し、その撮影された現実の空間をVRヘッドセットから見えるようにしてVRオブジェクトを重ねる、というわけである。この指摘が本当だとすると、件のVRヘッドセットがHoloLensやMagic Leap Oneを使った時と類似した体験をも可能にすることになる。

 以上のVRヘッドセットのリリース時期に関しては不明だが、Upload VRの記事は流出画像に写りこんでいるPCのディスプレイに表示された日付が今年7月になっていることから、現在はもっと開発が進んでいるはず、とコメントしている。

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