Apple Watch Series 4の新ポイント解説! デザインとテクノロジーの交差点に君臨する”未来の時計”

 日本時間の9月13日午前2時から4時にかけて、Appleの新製品発表会が行われた。この記事では発表されたApple Watch Series 4の魅力を、前機種との比較を交えながら解説する。

デザインの刷新と新センサの搭載

 新たに発表されたApple Watchは「Series 4」となり、デザインも刷新 された。Series 3まではケースのサイズは38mmと42mmだったが、 Series 4では40mmと44mmに変更され、これにより両モデルともディス プレイの大きさが30%以上アップしている。

 ただし、従来モデルよりもケースに対してのディスプレイの専有面積が 広がり、薄型化しているため、手にしたときのサイズはほぼ変わらないよ うだ。すでにAppleのWEBサイトにはSeries 4用バンドの販売ページが用 意されているが、従来のモデルにも互換性があると記載されている(旧ケ ース用のバンドがSeries 4に対応するのかは、現状明記されていない)。

 ウインドウの大型化はもちろん、合わせてアップデートされるwatchOS 5によってコンプリケーション(複雑時計)の表示もさらにリッチになり、画面上に多くの情報を同時に表示できる。

 CPU・GPUも刷新された。Apple Watchの搭載チップは代々アップルのシリコンデザインチームがデザインした「S」シリーズのSiP(System in Package:プロセッサを含めた複数のLSIをパッケージ化して実装したチップのこと)を採用しており、Series 4には最新のS4が搭載される。S4 は64bitデュアルコア構成のSiPで、従来のS3に対して最大2倍の高速化を実現したという。

 竜頭を模したインターフェイスであるデジタルクラウンにもアップデートがあり、クラウンの操作にTaptic Engine(Apple WatchやiPhoneに搭載されている振動エンジンで、「強く押す」「ひっかかる」など、リッチな触感フィードバックを実現している)が反応するようになった。より直感的な操作感がもたらされるだろう。

 また、会場でも歓迎された機能として、心電図(ECG)の計測が可能になった。従来から搭載されている光学式心拍センサに加え、電気心拍センサを搭載することで実現した機能で、心電計はFDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を受けている。


 その他にも、スピーカ音量が大きくなったり、携帯電話の電波受信精度が高まっていたり、大小さまざまなアップデートが行われている。

初代から続いていた「時計の再発明」

 Apple WatchはAppleが手がける唯一の”ウェアラブルデバイス”である。ユーザの腕に寄り添い、その身体データを常時取り続けるデバイスであり、その内側はセンサの塊だ。

 センサが取得するデータは膨大で、これらのデータを持って人々の生活をより良くすることが、ウェアラブルデバイスの使命である。しかし、ユーザーにとって自身の身体情報は重要な「個人情報」であり、取り扱いに細心の注意を要する。アップルはこれらの情報を守るために努力を続けており、今回の発表会でもアップルはこのように明言した。

 「Apple Watch Series 4はあなたの”健康の守護神”となり、そして収集した健康情報を必ず守ります。それはアップルに属するものではなく、あなたに属するものです」


 その一方で、AppleはApple Watchのことを「ウェアラブルデバイス」とは呼ばず、一貫して”時計”と呼び続けてきた。Apple Watchは”iPod”や”iPad”のように、それまでなかったタイプの製品ではなく、iPhoneのように、既存の製品を再発明する形で産まれたデバイスであり、我々の生活に古くから根ざす製品であることを強調している。だからこそ、Apple Watchの開発には”時計としてのデザイン”が必要不可欠だった。Apple Watchのデザインには、アップルのチーフデザイナーであるジョナサン・アイブと、インダストリアルデザイナー、マーク・ニューソンが深く関わっており、”人が毎日身に着けて使うこと”に対して非常に慎重な姿勢で設計されていることがわかる。

 今回新たにデザインされたSeries 4は、ウェアラブルデバイスとしての性能と時計に求められるデザイン哲学を高い精度で両立しており、ハードウェア・ソフトウェアの両面から、彼らの目指す理想の製品デザインを実現した製品だ。その哲学はかつてスティーブ・ジョブズが語った、「アップルはテクノロジーとリベラルアーツの交差点に立つ会社だ」という理念に根ざしているのがわかる。これまで購入をためらっていた人にも強くおすすめしたい製品になっているので、是非チェックしてほしい。

 また、引き続き併売される前機種、Series 3も価格が下がり購入しやすくなっている。Apple payやセルラー通信など、実用面での手堅い機能は前機種にも一通り搭載されているので、合わせて検討するのが良いだろう。

■白石 倖介 
コンピュータ専門誌の編集者を経て、フリーライターとして活動中。Mac・iOSに詳しい。写真も撮る。主にTwitterにいます。TwitterBlog

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