Snap復調の起爆剤となるか? スマートグラス「Spectacles 2」の新モデルをリリース
黄色の背景に白いオバケのようなものをあしらったアイコンで有名なARカメラアプリ「Snapchat」を提供するSnapが、ユーザの気を大いに引くようなデバイスを発表した。このデバイスによって、かつての勢いを失っている同社が再びクールなイメージを取り戻すことが期待されている。
ファッショナブルな新モデル
Snapは5日、同社がリリースしているスマートグラス「Spectacles 2」の新モデル「Nico」と「Veronica」を発表した。新モデルは、Spectacles 2公式サイトから購入可能となっている。
Spectacles 2とは、2016年に同社がリリースしたスマートグラス「Spectacles」の後継モデルであり、今年4月にリリースされた。このサングラスは、簡単に言えば「メガネ型カメラ」であり、フレーム部分に内蔵されたカメラで撮影することによって、ユーザが見たままを画像あるいは動画で記録できることをウリとしている。撮影した画像や動画は、ワイヤレスでスマホに転送してシェアすることも可能だ。なお、現世代モデルは前世代より転送速度が4倍速くなっている。
今回発表された新モデルは、4月にリリースされたオリジナルモデルと機能的には同等だが、デザインがよりファッショナブルなものとなっている。オリジナルモデルのレンズが丸形(下の画像参照)なのに対し、Nico(トップ画像右側参照)は通常のサングラスに近い四角形にデザインされており、VeronicaはNicoよりシャープな印象を与えるものとなっている(トップ画像左側参照)。新モデルの価格は、オリジナルが149.99ドル(約17,000円)に対して2モデルとも199.99ドル(約22,000円)である。
画像出典:Spectacle 2公式サイト
海外メディアの反応
テック系メディア『iMore』は、新モデルを評価する記事を公開している。評価できる点は新モデルは既存モデルより伝統的なサングラスに近い見た目となっていること、そして高品質な偏光レンズを採用していることである。
テック系メディア『The Verge』は、Spectacles 2のユーザは通常のユーザに比べて40%画像や動画の投稿が多いというSnapの発表を報じた。また、今年の秋にはSpectacles 2から転送された1日分の画像を自動的にキュレーションしてハイライト・ストーリーを生成する機能がSnapchatに実装される、とのこと。
同じくテック系メディアのUS版TechCrunchは、新モデルをリリースしたとしてもSanpがかつての勢いを取り戻すのは難しいという見解を示している。同社の看板アプリSnapchatは、かつてはInstagramの強力なライバルだったのだが、直近の四半期ではユーザ数が減り同社の株価も下がっている。同社が勢いを取り戻すには、Spectcles 2のようなハードウェアに注力するのではなく、ARゲームの開発といったソフトウェアにおけるテコ入れが必要だと述べている。