YouTuberという新たな文化の定着を証明 『U-FES. Music』レポート

『U-FES. Music』レポート

 7組目には「UUUM ダンサーズ スペシャルメドレー」と題して、踊り手として活躍するクリエイターたちが登場。北の打ち師達、PARASTICA、きょんくま、パオパオチャンネル、ザカオ(フィッシャーズ)5組が派手なパフォーマンスを行った。北の打ち師達、パオパオチャンネルの2組は踊り手としてのキャリアを感じさせる圧巻のステージングを見せ、PARASTICAも舞台度胸満点、きょんがプロダンサーとして活躍するきょんくまもさすがのステージングだ。いまやU-FES. の華となっている、ザカオのブレイクダンスも会場をわかせた。

  そしてトリを飾ったのはフィッシャーズ。今年は『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)への出演もあり、8月15日には1stアルバムの発売と音楽活動も本格化してきた彼ら。ボーカルのぺけたん、ンダホを中心に、シルクロードのラップ、ザカオのブレイクダンスも光り、またマサイは大掛かりなカメラで撮影を行うなど、それぞれに持ち味を生かし、フィッシャーズというグループの強みを感じさせた。大ヒット曲「虹」、この夏のキラーチューン「未完成人」などの人気曲はもちろん、湘南乃風・SHOCK EYEが楽曲提供した新曲「ナナイロの糸」も披露される。湘南乃風ならではの心地よいノリと叙情的なメッセージが共存した楽曲で、フィッシャーズとの相性は抜群だ。会場全員でタオルを回す、一体感のあるステージとなった。

  アンコールではステージにクリエイターが総登場し、UUUM公式のオリジナルソング「JOIN US」が披露され、大団円を迎えた。日本YouTube界のトップクリエイターたちが集合したステージと、それに熱狂する観客の姿に、「YouTuber」という新しい文化が完全に確立したことを思い知らされた。

 クリエイターたちは普段、カメラと1対1で動画を作り続けている。視聴者とのリアルなやりとりが少ない分、彼らもファンと同様に、『U-FES.』の開催を心待ちにしていたはず。全力でファンとの時間を楽しむのだ、という思いがどの出演者からも伝わり、会場は多幸感に包まれた。この日、誰よりもイベントを楽しんだのはもしかしたらクリエイターたちなのかもしれない。

(取材=馬場翔大)

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