YouTuberという新たな文化の定着を証明 『U-FES. Music』レポート

『U-FES. Music』レポート

  数多くの人気クリエイターを抱えるYouTuber事務所・UUUMが主催するフェスイベント「U-FES.」。今年は8月4日、5日の2日間、TFTホール(東京・有明)で開催された。本稿では最終日「U-FES. Music」夜の部の様子を振り返る。

  2015年にスタートした「U-FES.」は毎年、形態を変えながらバージョンアップを続けてきた。今年は各ジャンルごとにステージが独立化。「Music」のほか、女子クリエイターが活躍する「U-FES. Girls」、ゲーム実況者が様々な企画に挑戦する「U-FES. Games」、体験・実験をコンセプトに、子どもたちが主役になって楽しめる「U-FES.Kids」が用意され、2日間で約10000人が会場を訪れた。どのジャンルも大いに賑わい、それぞれに特色を持ったクリエイターが力をつけていることが伺える。来場できない多くのファンに向けて、最終日の様子はAbema TVとYouTube Liveにて生配信も行われた。

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 「U-FES. Music」のフロアは、手作りのうちわやサイリウムを持った観客で満員となった。オープニングムービーが始まると、観客は一斉に歓声をあげる。1番手を飾ったのは、昨年トリを務めたYouTuber界のトップランナー、HIKAKIN&SEIKINだ。「ブンブン。ハローYouTube」と、今や誰もが知る挨拶から「YouTubeテーマソング」がスタート。安定感のあるパフォーマンスで、日本のYouTube界を牽引してきた2人の自信と経験値の高さが感じられる。続けて、夢に向かって走る勇気を与えてくれるヒット曲「雑草」を歌い上げ、次のアバンティーズへとバトンを渡した。

 アバンティーズは先日チャンネル登録者数100万人を突破したばかりで、勢いに乗っている。登場した瞬間から曲の間まで悲鳴に近い歓声が止まることはなく、Masayoshi IimoriのDJプレイに載せて「アバみ」、そして新曲「妄想」を披露。TRAPを基調としたMasayoshi Iimoriのサウンドと、彼らのキレのあるライミングとリリックで観客たちを魅了した。


 3組目に登場したのは、音楽的素養の高さに定評のあるカリスマブラザーズだ。暗転したステージからギターを抱えたみのが登場し、ブルージーなギターソロをプレイする。「トラックメドレー」では「ジョージ背が小さい」と観客にレスポンスを求め、流石の盛り上げ番長といった姿を見せたカリブラ。「T.M.Gテーマソング」でも特大の「TMG!」コール響かせるなど、独自の世界観を見せつけ会場は笑いと歓声に包まれた。

  企画を挟み、次に登場したのは大柄の体に似合う、高い歌唱力を持ったエンターテイナー・恭一郎。裏でこのステージの配信を見ていたという恭一郎は、「画面がカクカクの人はこの辺(右上をさしながら)にある画質設定をクリックするといいですよ」と視聴者への配慮も忘れない。そのまま中島みゆきの名曲「糸」、そして「恭一郎のテーマ」を熱唱。今日のステージで唯一となったバラードは、会場の空気をあたたかいものにした。

 後半戦となる5組目は、昨年のメインMCを務めたおるたなchannel。まずはないとーがひとり、アコースティックギターを抱えてステージに立つ。「どこにも出してない曲をみんなの前で披露するのは本当に緊張するんだよ」と不安を漏らしながらも、堂々の歌いっぷりで新曲「28」を披露。続けて渋谷ジャパンも加わり「自分dis」「あいうえお」と、ラップで会場を沸かせる。「28」は近日中にMVを撮るということで、続報に期待したい。

 6組目はこれまで“音楽”の印象が全くなかった、人気コンビ・水溜りボンド。ドッキリのために作られた「無人島の唄」をカンタ、トミー、そして彼らの活動をサポートするキイチ、Pさんの4人で披露。そのまま流れるようにトークに入ると、コントさながらのやりとりで会場をわかせた。トミーの「ありがとうございました、と挨拶したら今日いちの声をください」とフリを効かせた挨拶は、この日1番の歓声を生み出した。

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