『ピーターラビット』ウサギの表情はどのようにして生まれたのか 最新技術と製作陣の思いに迫る
監督を務めたのは『ステイ・フレンズ』『ANNIE アニー』のウィル・グラック。「TOKYO HEADLINE」で公開されているインタビューによると、本来、顔の左右側面に目のついているウサギだが、ピーターたちは少しだけ全面に目が配置されているという。本物のウサギを研究して細部までをリアルに反映させたことで、豊かな表情を得ることができたとその苦労を語っている。
また、ザレー・ナルバンディアンはグラックを「CGキャラクターだろうと実写のキャラクターだろうと、セットだろうとスタントだろうと、またアクションだろうと違いはなく、映画そのものを監督している」と賞賛。
これまで多くのアニメ作品を手がけてきたアニマル・ロジックだが監督やスタッフの言葉通り本作は最大の挑戦だった。ナルバンディアンは続けて「この映画のために、チームはものすごい数の独占的テクノロジーを発展させる必要があった」その苦労を語っている。
アニメーションチームが監督の信頼によって最大限の力を発揮できたからこそ、ピーターたちに幸せや怒り、悲しみという感情をもたらし、そこにある命が表現されている。長年読み継がれている絵本と最新技術の融合は“名作の初ハリウッド映画化”という高いハードルを超え、新たな『ピーターラビット』を作り出した。公開中の劇場もまだある段階だが、早くも次回作への期待が高まっている。
(文=馬場翔大)
■公開情報
『ピーターラビット』
出演:ローズ・バーン、ドーナル・グリーソン、ジェームズ・コーデン
監督:ウィル・グラック
配給:ソニー・ピクチャーズ
公式サイト:http://PeterRabbit-movie.JP