ジョン・レジェンド、Googleアシスタントの声に 音声合成の未来を柴那典が考察
最後に柴氏は、実在する人の声が機械と人間の“不気味の谷”(アンドロイドなどの写実性が高まる先のある一点において、違和感や恐怖感を感じる現象)を無くしていくのでは、と指摘した。
「ちょっとSFっぽい話ですが、例えば自分の家族、親や子供、配偶者の声を取っておけば、亡くなった後でも会話することも可能です。GoogleアシスタントだけでなくAlexaやSiriも含め、音声アシスタントがどれだけ自然な人間の話し方に近付けるのかが、今進化しているテクノロジーが向かう一つの方向だと思います」
柴氏は、GoogleやAmazonは非接触による人間とコンピュータのコミュニケーションを目指していると予想したが、ジョン・レジェンドの音声アシスタントは、ユーザーからどのように受け入れられるのか。日本でも今後、機械的な声だけでなく、アーティストやアイドル、はたまた身近な人の声を使った音声アシスタントが広まっていくかもしれない。
(文=村上夏菜)