Spotifyの株式上場申請書に見る、音楽配信サービスの現状と課題

Spotify、ニューヨーク証券取引所上場へ

 さらに、Spotifyの今後の動きについて、ジェイ氏は次のように推察する。

「今後の動きのひとつとして、ユーザー数の拡大が挙げられます。Apple Musicと比べて、Spotifyが利用可能な地域はまだまだ限られています。昨年末、Spotifyと中国の大手IT企業 テンセント傘下の音楽配信業社が提携する可能性があると報じられていたように、今後は中国での展開に注目が集まると思います。AppleやGoogleのようにスピーカー等の周辺機器の開発に着手する可能性もありますが、個人的には他の音楽配信サービスと比べてSpotifyはアルゴリズムや人工知能と親和性の高いサービスだと思っているので、上場して資金が潤沢になればプレイリストやレコメンデーションといった機能のバージョンアップも期待できるのでは」

 Spotifyは、早ければ3月末にもニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する予定だという。各音楽配信サービスが競争を続ける昨今。Spotifyが次にどのような動きを見せるのか、今後の動向も見逃せない。

(文=泉夏音/写真=Freepik

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