Aぇ! group知識ゼロ筆者が映画『おそ松さん』を観た アニメ第1期を思い出すカオスさに感動

Aぇ! group知識ゼロ筆者が観た『おそ松さん』

 『おそ松さん』を実写化した映画第2弾『おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?』が、6月12日より公開されている。2022年にSnow Man主演で公開された実写映画に続く第2弾となる本作は、初週末3日間で動員14万1000人、興行収入2億1800万円を記録し(※)、国内映画ランキングで初登場3位にランクイン。まずは好調なスタートを切ったと言っていいだろう。

 漫画やアニメの実写化を観るとき、いつも考えることがある。実写化における“成功”とは、いったい何なのだろうか。

 成功の条件として、まず真っ先に挙がるのは「原作に忠実であること」かもしれない。キャラクターの見た目、印象的なセリフ、作品の空気感。原作ファンであればあるほど「ここは変えないでほしい」と思う部分はある。

 けれど、漫画やアニメで成立していたものをそのまま実写に置き換えれば、必ずうまくいくわけでもない。忠実に再現しようとすればするほど、かえってコスプレ感や違和感が強く出てしまうこともある。

 では、実写化において本当に求められるものは何なのか。個人的には、原作を寸分違わず再現することよりも、その作品がなぜ愛されているのか、その“魅力の核”を別のメディアでどう立ち上げるかにあると思っている。

 その意味で、『おそ松さん』はかなり難しい作品だ。6つ子のビジュアルや関係性だけでなく、勢い、くだらなさ、メタなノリ、急に下品になる振り切れ方、そして全員がどうしようもないのになぜか憎めない空気。それらが合わさって、ようやく『おそ松さん』になる。役者に赤・青・緑・紫・黄・ピンクのパーカーを着せれば成立する作品ではない

 そうした難しさを踏まえたうえで、筆者が本作を観たときの前提を少し整理しておきたい。

 前提として、筆者はアニメ『おそ松さん』を第1期放送当時にリアルタイムで観ていた。2015年の放送開始時に大きな話題を呼び、その人気と勢いに驚かされた記憶は、今でもかなり鮮明に残っている。

 つまり、おそ松たちのキャラクターや作品の文脈はある程度わかっている。一方で、今回6つ子を演じるキャストについては顔と名前が一致しておらず、それぞれの活動についても“アイドルである”という一点以外まったく知識がない状態だった。しかも、2022年に公開されたSnow Man主演の実写映画第1弾も観ていない。実写版『おそ松さん』としては、完全に初見である。

 観る前に不安がなかったかと言えば、正直嘘になる。なにしろ、あの『おそ松さん』だ。6つ子でありながら、全員が異様なほどキャラ立ちしている。しかもアニメだからこそ成立しているテンポや表情の変化、突拍子もないボケの連打も多い。これを実写でやるのは、どう考えても難しい。

【主題歌スペシャルPV解禁!】主題歌はAぇ! group「でこぼこライフ」|映画『おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?』【6月12日(金)公開!】

 そして実際に観ての所感としては……まず率直に驚かされた。

 ひとつ目の驚きは、「アイドルがここまでやってくれるの!?」ということだ。これまで、さまざまな事情から“かっこよく”整えられすぎてしまったり、原作の持つギャグの強度が薄まってしまったりする実写化も少なからず見てきた。特にアイドルが出演する作品の場合、どうしても本人たちのイメージを守る方向に寄るのではないかという先入観もあった。

 しかし本作で6つ子を演じる面々は、そこをかなり振り切っている。余裕でパンツ一丁になるし、かなりの下ネタもぶち込んでくる上になんとキスシーンまである(!)。アイドルとしてはNGが出てもおかしくなさそうな体を張った場面も少なくないなか、本気で“クズを演じる”プロ根性がなければ、ここまでは振り切れない。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる