宇野維正の映画興行分析

GW興行に異変あり? 例年並みの『名探偵コナン』と伸び悩む『スーパーマリオ』

 4月最終週の動員ランキングは、大方の予測通りユニバーサル・ピクチャーズ、イルミネーション、そして任天堂の共同製作による『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』がオープニング3日間で動員112万1000人、興収16億100万円をあげて初登場1位に立った。前週まで2週連続1位だった2位の『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』の同じ3日間の動員は67万4000人、興収が10億200万円。公開から17日間の動員は533万3200人、興収は79億8600万円。さすがゴールデンウィーク興行の絶対的2強といったところだ。

 しかし、3年ぶりの「『名探偵コナン』vs『スーパーマリオ』」対決となった今年のゴールデンウィーク興行には、ちょっと異変の予兆がある。まず『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の初動成績だが、これは3年前の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』との興収比で約87%。『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』はロングランを続けて最終興収140.2億円まで伸びたわけだが、初週月曜以降の推移からも3年前のような勢いや機運が感じられない。

 一方、オープニング3日間の成績では35億200万円というシリーズ最高記録を更新した『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』だが、3週目の週末を終えた成績は最終興収158億円というシリーズ最高を記録した2024年公開の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』とほぼ横並び。つまり、公開直後の勢いは例年よりも早いペースで落ちている。

 気が早いが、現状をふまえると『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』と『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の勝負では、3年前とは逆転して『名探偵コナン』が勝つものの、シリーズ最高記録を更新できるかどうかは微妙。また、今回の『スーパーマリオ』は『名探偵コナン』との勝負以前に興収100億円が一つの攻防ラインとなるのではないか。

 そして、絶対的なゴールデンウィークの2強に対して「ダークホース」と呼ぶにはあまりにも有名な作品の20年ぶりの続編だが、本日5月1日に公開された『プラダを着た悪魔2』の勢いが初日から凄まじいことになってる。観客層的に『スーパーマリオ』とはあまり被らないだろうが、実は『名探偵コナン』とは結構被るかも? 同作の興行については次回じっくり分析したい。

■公開情報
映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』
全国公開中
声の出演:クリス・プラット、アニャ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ、ジャック・ブラック、キーガン=マイケル・キー、ケヴィン・マイケル・リチャードソン
日本語キャスト:宮野真守、志田有彩、畠中祐、三宅健太、関智一、坂本真綾、山下大輝
脚本:マシュー・フォーゲル
監督:アーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック
製作:クリス・メレダンドリ(イルミネーション)、 宮本茂(任天堂)
配給:東宝東和
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