『時すでにおスシ!?』は“悩める人”の背中を押す物語 制作陣が永作博美に託したエール

監修者も驚いた松山ケンイチの猛特訓

ーー劇中に登場するお鮨のシーンも本格的ですね。
益田:お鮨を握る所作や魚を捌くシーンは、メインキャストだけでなく周りのエキストラの方々もやらなければならなかったので、演出部とともに悩みました。そこで、監修に入ってくださっている調理専門学校の生徒さんたちにエキストラとしても入っていただき、周りの指導も任せるような形をとりました。ある意味、現場が本当の鮨アカデミーのようになっていましたね。
松本:松山さんは、昨年の秋頃から隙間時間を見つけては猛特訓されていて、監修の先生から「うちの鮨屋に来てくれ」と言われるほど上達されています。火曜の夜に観て「お腹空いたな」と思っていただけるように、なまものとしての衛生面には細心の注意を払いながら、美味しそうにツヤツヤに見えるビジュアル作りはすごく意識しています。

ーーみなとの親友・泉美役として、有働由美子さんが連ドラ初出演されることも話題です。
松本:泉美という役は、みなととは真逆のタイプで、悪意なく人を巻き込んでいく、常にサプライズを運んでくれる女性です。そこに有働さんがキャスティングされたら絶対に面白い化学反応が起きると思いました。以前、バラエティ番組で有働さんがお酒を飲みながらお話しされている姿を見て、あの普段の会話の感じで演じていただけたら、すごくいいリアリティが出るんじゃないかなと。
益田:すごく勉強熱心で、お昼ご飯を食べているときもずっと台本を読み込んで真摯に向き合ってくださっています。すごくナチュラルなお芝居で掛け合いも面白いので、そこも楽しみにしていただけたらと思います。
『ふてほど』にも通じる時代の歯がゆさと寛容さ

ーー本作はアナログな伝統と、現代社会の最先端の要素がユーモアたっぷりに描かれています。そこにはお二人の社会に対する問題意識も反映されているのでしょうか?
松本:『不適切にもほどがある!』(TBS系)が世代間や時代の移り変わりのギャップをエンターテインメントとして描いたように、この「鮨アカデミー」という場所も、伝統的な世界と「3カ月で世界に出よう」という新しい価値観がひしめき合う、まさに社会の縮図だと思っています。作中でもよかれと思っての指導が、現代ならではの形でトラブルに発展してしまうようなシビアな描写があります。怒ることや叱ることの捉え方って本来はもっと多様だったはずなのに、今は一辺倒に「ダメなこと」とされてしまう。相手を思っての感情や、成長してほしいからこその感情もあるはずなのに、すべてが「受け取る側次第」になりすぎている時代への歯がゆさは、大江戸というキャラクターを通して投影している部分かもしれません。どちらが正しい、悪いという結末ではなく、上手くハイブリッドに寛容に生きていければいいなという思いを込めています。
ーー脚本の兵藤るりさんは20代とお若いですが、50代の女性の葛藤や現代社会のリアルを見事に描かれていますね。
松本:お母さんの気持ちを描くにあたって、必ずしも同年代の方が書く必要はないと考えていて。客観的な視点があるからこそ分かることもありますし、先入観なくみなとというキャラクターを作ってくれています。本打ちでは、みんなで自分のお母さんのエピソードを赤裸々に披露し合ったりして、そこから吸収していただきました。
益田:リアルな声という部分では、TBSラジオの『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』もすごく好きで、参考にしています。第2の人生をどう生きようかと悩んでいる人に、このドラマも同じくエールとなる作品になればいいなと思っています。

ーー最後に、放送を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。
松本:50代の女性が主人公ですが、「私の話じゃないな」と思わず、ぜひいろいろな世代の方に観ていただきたいです。自分のお母さんに「これ観た?」と言ってほしいし、お父さんが「うちの妻の話みたいだ」と思ってほしい。誰もが経験したことのある感情がたくさん詰まっていますし、春にぴったりの背中を押せるドラマになっています。
益田:「今から何かを始めるのは遅いかな」と悩んでいる方にも届く作品ですし、これから先の未来をどうしようか悩んでいる若い方にも、「大人の先輩たちもこうやって悩んで、挑戦しているんだな」と思ってもらえるエールになっていると思います。ぜひご覧いただければ嬉しいです。
■放送情報
火曜ドラマ『時すでにおスシ!?』
TBS系にて、4月7日(火)スタート 毎週火曜22:00~22:57放送
出演:永作博美、松山ケンイチ、佐野史郎、ファーストサマーウイカ、山時聡真、中沢元紀、関根勤、杏花、平井まさあき、有働由美子、猫背椿
監督:坪井敏雄、岡本伸吾、金子文紀
脚本:兵藤るり
編成プロデュース:松本友香
プロデュース:益田千愛、鈴木早苗
主題歌:Creepy Nuts「Fright」(Sony Music Labels Inc.)
製作著作:TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/tokisushi_tbs/
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