『豊臣兄弟!』要潤が“一癖ある”明智光秀に 『麒麟がくる』長谷川博己との違いは?

要潤が『豊臣兄弟!』で作り出す明智光秀像

 NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第10回「信長上洛」で要潤演じる明智光秀が登場した。旅姿で一人の従者を連れ、織田信長(小栗旬)を訪ねてきた明智光秀。とにかく早く仕事を片付けたい(任務完遂最優先)という意識の高さが透けて見える隙のない凛々しい佇まいで、正統派の知的な武将に要潤のイメージが重なる。

 真面目なイメージの明智光秀と、革新的で独裁的な織田信長というドラマの構図は今までもよく見てきたが、今回の『豊臣兄弟!』の光秀はただ真面目で理性的な武将というだけでなく、もっと含みのある、本心を簡単に明かさない人物としても描かれているようだ。

 「仕事で来たので、岐阜観光とか結構です」とやんわり断ったものの、信長の命令とあって半ば強引に藤吉郎(池松壮亮)と竹中半兵衛(菅田将暉)の案内で岐阜城下へ。藤吉郎が信長の力で栄えてきた岐阜を誇らしげに「いずれはここが京の都や堺をしのぐ日が来るやも知れませぬぞ」と屈託のない笑顔を向けると、明智光秀は「フッ、あっいや失礼」と鼻で笑い、「たとえこの岐阜がいくら栄えようと京や堺には到底及ばぬ。その地を治めるべきお方が、我が主・足利義昭様じゃ」と言い切った。

 そして、竹中半兵衛は光秀だけでなく、従者の言動も冷静に観察し、案内後にはすぐに織田信長に報告をしていた。従者としてやってきたのは実は足利義昭(尾上右近)で、彼らはこれまでも明智光秀とその従者として、同じように各地の大名に会いに行っていたようだ。

 半兵衛が詳細を信長に伝えており、なぜ見破られたのかの説明を受けた上で、義昭は「初めて見破られた」と驚く。それぞれ自分の城を守るのに忙しく、足利義昭の要望に応えられないので、気づかないフリで穏便にご帰還願った事情もあるのかも知れない。気づいていても、気づかないフリをする優しさもあり、身分の高い人に恥をかかせてはいけないという心遣いもありそうだ。

 「初めて見破られた」と言って笑えるところに、義昭のおおらかさ、素朴さが感じられる。明るい藤吉郎とのやりとりにもフレンドリーに応じ、自分の立場に関しても「わしにも番が回ってきたようじゃ」と、広い視点で物事を捉えているような鷹揚さも好感が持てる。

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