アン・ボヒョン、『スプリング・フィーバー』で実力を証明 『梨泰院クラス』からの躍進ぶり

アン・ボヒョンの躍進を振り返る

 そんなアン・ボヒョンについて、主なドラマを中心に振り返ってみたい。1988年5月16日生まれの、現在37歳。2007年にモデルとして活動をスタートし、2014年にドラマ『ゴールデンクロス ~愛と欲望の帝国~』で俳優デビュー。以降、助演が続いて下積み時代を経験するなか、初めてメインキャストでの出演となった『彼女の私生活』(2019年)では、パク・ミニョンが演じる主人公ソン・ドクミの幼なじみで彼女に想いを寄せる柔道体育館の館長ナム・ウンギ役を務めた。アイドルオタクで現実の恋とは無縁だったドクミが、上司のライアン(キム・ジェウク)に惹かれていることに気づいて焦り始めるという、恋に不器用なウンギは初々しく、困り顔のアン・ボヒョンは愛らしかった。

 2020年には、『梨泰院クラス』でパク・ソジュン演じる主人公パク・セロイと敵対する大企業・長家(チャンガ)グループ会長の息子チャン・グンウォン役に。グローバルヒットしたドラマゆえに同作の出演者たちは軒並み脚光を浴びたものだが、アン・ボヒョンもしかりで、すべてにおいて考えの浅いバカ息子役を徹底して演じ切り、日本でもその名を知らしめた。

『梨泰院クラス』(JTBC公式サイトより)

 恵まれた環境に育ちながらも、会長である父親の愛情に飢えているグンウォン。認められたいだけなのにいつも選択を誤る。クライマックスあたりの場面で、父親と電話しながら「僕は自慢の息子になりたかった、どこで間違ったのかな? セロイと出会った日? それとも(セロイの父親を)ひき逃げをした日?」と涙ぐみながら己の心境を吐露する場面や、最後までセロイを憎んで殴り合う場面では、哀れな男の末路を見事に体現した。

 キム・ゴウン演じる主人公キム・ユミと恋に落ちるク・ウン役を務めた『ユミの細胞たち』シリーズ(2021年~2022年)では、普通の男女の恋の始まりから別れの後の再会までを見せ、たっぷりと恋愛モードのアン・ボヒョンを味わった女性ファンの心を鷲掴みにした。2024年には『財閥 x 刑事』で、誤認逮捕をきっかけに凶悪犯罪捜査一課の刑事となる財閥の御曹司チン・イス役に。

『財閥 x 刑事』©2024 SBS & Studio S. All rights reserved.

 チーム長イ・ガンヒョン役のパク・チヒョン(『ウンジュンとサンヨン』など)とは『ユミの細胞たち』でも共演しただけあり、当初はいがみ合う設定だが息もぴったり。アクション×コミカル×シリアスのバランスも絶妙で、SBS演技大賞のミニシリーズでアクション部門男性最優秀演技賞を受賞した。映画では、2025年に韓国で公開された映画『悪魔が引っ越してきた(原題)』で、イム・ユナ(少女時代)が扮する夜明けごとに悪魔として目覚めるソンジを監視するという、前代未聞のアルバイトをするニートのギルグ役を演じて、青龍映画賞の新人賞を獲得した。

 そして、2026年。最初にお伝えした『スプリング・フィーバー』が配信されたばかりだが、今後はアクションロマンス史劇『神の玉』や、『財閥 x 刑事』シーズン2の公開も控えている。ノリに乗っているアン・ボヒョンのさらなる活躍に期待せずにはいられないのだ。

参照
※.https://www.biteki.com/life-style/others/2085255

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