『果てしなきスカーレット』共演も話題! “演劇畑出身”津田健次郎&宮野真守の歩み

11月21日から公開が始まった細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』には、人気声優の津田健次郎と宮野真守が意外な役柄で出演を果たしている。その役名は墓掘り人。作中の出番はほんの一瞬で、SNS上では「チョイ役なのにキャスティングが豪華すぎる」と驚く声も上がっている。
2人は今やアニメファンのみならず、お茶の間でも愛されているスター的存在だ。いかにして現在の境地までたどり着いたのか、あらためてそのキャリアを振り返ってみたい。
まず津田は、元々映画好きだったことから大学で演劇学を専攻。そこから演劇の世界に魅了され、アルバイトしながら舞台に上がる日々を送っていた。そんな中、24歳のとき、生まれて初めて受けたTVアニメのオーディションに合格したことから、声優としての道を歩み始めたという。ちなみにこの最初の一歩となる作品は、あだち充原作の野球アニメ『H2』だった。
とはいえその後数年は、アニメ声優として大きな仕事をしていなかった。最大の転機となったのは、2000年から放送が始まった『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の海馬瀬人役だ。誰よりもプライドが高く、デュエルに勝利するためなら命すら賭けるという破天荒な役どころだが、ただでさえ迫力のあるセリフの数々を津田はパワフルな演技によって表現していた。20年以上経った今でも作中屈指の人気キャラクターとして語り継がれているのは、津田の演技力があってこそだろう。
さらに翌年には『テニスの王子様』の放送が始まり、乾貞治役というもう1つのハマり役を獲得。その頃から本格的に声優としての活躍が始まり、ときに力強く、ときに色気に満ちた渋い低音によって唯一無二のポジションを確立していった。
近年では「人生の重みを感じさせるダンディな男」の演技を十八番としており、『呪術廻戦』の七海建人役や『チェンソーマン』の岸辺役、『チ。-地球の運動について-』のノヴァク役といったハマり役を量産している。今期放送の『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』で演じている中尾八郎も、過酷な幼少期の体験からショッカーに憧れるようになったヤクザという味のある役柄だ。

また実写俳優としての仕事も増えており、今年に入ってからは3月に『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』(フジテレビ系)でドラマ初主演を果たしたほか、NHK連続テレビ小説『あんぱん』や大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の出演でも話題を呼んだ。
なお強烈な存在感を活かすためか、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』のキリン役のように、トリッキーな起用をされることも。ある意味『果てしなきスカーレット』の墓掘り人役も、そうしたキャスティングの一種と言えるかもしれない。




















