『べらぼう』染谷将太が語る歌麿の“天才”ぶり 「幻覚を“自分から出しにいっている”感じ」

毎週日曜に放送されているNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に出演中の染谷将太のコメントが公開された。
本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎(横浜流星)を主人公とした笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ。舞台は、文化隆盛の江戸時代中期。蔦重は、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出し、日本史史上最大の謎のひとつ“東洲斎写楽”を世に送り出す。日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き、時にお上に目を付けられても“面白さ”を追求し続ける。
主人公・蔦屋重三郎役で横浜流星が主演を務め、『おんな城主 直虎』(NHK総合)、『大奥』(NHK総合)などの森下佳子が脚本を手がける。
染谷が演じているのは、江戸時代の天才絵師・喜多川歌麿。第30回では、歌麿は、蔦重(横浜流星)から“歌麿ならではの絵”を描いてほしいと言われ葛藤。そして、小さいころに絵を教わった鳥山石燕(片岡鶴太郎)と再会、弟子入りすることに。
染谷は歌麿の才について、「幻覚を“自分から出しにいっている”感じがしたんですよね。きっとそれが歌麿の弱さでもあり、同時に、表現しようと絵に自分の思いをぶつけようとすることができるからこそ天才絵師なんじゃないかなとも思いました」と分析。
鳥山石燕については、「石燕先生は蔦重とはまた違う形で受け入れてくれた師であって、『お前には見えるはずじゃ』っていうのは、歌麿にしか描けない絵があるんだぞということを感覚的に教わったような気がしました」とコメント。歌麿の旅立ちについては、「蔦重がいなかったら、外に出てまた絵を学ぶということもできないと思いますし、帰るところがあるからこそ、一歩外に踏み出せるようになっていってるのかなとも思いました。蔦重は拗ねながらも見送ってくれたんじゃないかなと思っています」と振り返った。
染谷将太(喜多川歌麿役)コメント
歌麿が「枕絵」に挑戦する意味
歌麿の直感的にここは避けて通れないというか、枕絵に挑戦してみないと、きっとこの先には行けないというのを感じたんだと思います。描こうとすると過去のトラウマが出てきて、魂のこもった作品を作るには生みの苦しみはあるとは思いますが、歌麿はそれがすごく重いと言いますか。演じていて気づいたのは、幻覚を“自分から出しにいっている”感じがしたんですよね。きっとそれが歌麿の弱さでもあり、同時に、表現しようと絵に自分の思いをぶつけようとすることができるからこそ天才絵師なんじゃないかなとも思いました。
鳥山石燕の存在について
石燕先生は蔦重とはまた違う形で受け入れてくれた師であって、「お前には見えるはずじゃ」っていうのは、歌麿にしか描けない絵があるんだぞということを感覚的に教わったような気がしました。さらに歌麿の目に映ったものは、例えば花一つ描くにしても、命や美しさというものを絵として落とし込める才能があるんだぞって言ってるようにも聞こえました。
鳥山石燕に弟子入りして
久々に何も考えず、思うがままに、目的がない絵を描き始めます。自分が絵を描くのが好きっていうのはこういう感覚だったよなっていうのをもう一回感じ直せた、もう一度原点に戻れた、そんなシーンだったと思います。蔦重がいなかったら、外に出てまた絵を学ぶということもできないと思いますし、帰るところがあるからこそ、一歩外に踏み出せるようになっていってるのかなとも思いました。蔦重は拗ねながらも見送ってくれたんじゃないかなと思っています。
■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、小芝風花、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK






















