北川景子がドラッグの売人になる母に 内田英治監督作『ナイトフラワー』11月28日公開へ

内田英治が原案・脚本・監督を手がけ、北川景子が主演を務める映画『ナイトフラワー』が11月28日に全国公開されることが決定した。
『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田監督の最新作となる本作は、昼はパート、夜はスナックで働くギリギリの生活の中で、やがて2人の子供の夢を叶えるためにドラッグの売人になることを決意する母親を描いたヒューマンサスペンス。内田監督は本作について「『ミッドナイトスワン』以降の5年間はコメディやホラー、ラブストーリーなど様々なジャンルをやらせていただき、再びヒューマンドラマという原点に戻ってきた」と語っている。
ほぼスッピンで顔を崩して大きく笑い、関西弁でまくし立て、泣きじゃくり、夜のネオン街を全力で駆け回る強くたくましい母・永島夏希を、『ファーストラヴ』『スマホを落としただけなのに』『ラーゲリより愛を込めて』などの北川が演じる。
本作の脚本を初めて読んだ時に「打たれたような衝撃を受けた」という北川は、「夏希は、偶然にも最悪な条件が重なってしまった母親ですが、ひょっとすると私だったり、誰かだったりするのかもしれない。決して他人事ではないのだと感じました」と語った。また、夏希の魅力について「苦しい状況の中でも、子どもたちの幸せ、子どもたちの笑顔を1番に考え、己が出し得る限りのエネルギーを子どものために発している人です。大変でも明るさを忘れない、ユーモアのある人」と語り、観客へ向けては「子どもを守りたいという母の強い想い、腐った世界でもなんとか前向きに生きようとする泥臭さを、見守っていただけたら」とメッセージを寄せた。そんな北川の演技について内田監督は「現場ではかつて見たことのない圧倒的な演技が爆発しました。北川さんの女優としての次のフェーズに入る瞬間を見ることができて幸せです」と絶対的な信頼を寄せた。
あわせて公開された特報映像には、夏希(北川景子)の「お金が必要なんです」というセリフとともに、2人の子供を育てる母親として奮闘する姿が映し出されている。偶然ドラッグを手にしたことをきっかけに、やがて夏希は子供たちのためにドラッグの売人になることを決意。彼女が子供たちのために貫こうとする愛は、果たして“善”なのか、“悪”なのか。映像は「子供たちに未来見せてやりたいねん!」と夏希が雨の中、鬼気迫る勢いで叫ぶシーンで幕を閉じる。
また、印象的なブルーのインナーカラーの髪に、ほぼノーメイクで遠くを見つめる夏希が捉えられたティザービジュアルも公開された。
内田英治(原案・脚本・監督)コメント
『ミッドナイトスワン』の脚本を書いたとき、同時に夜の犯罪社会で生きる「母」についてのストーリーを思い浮かべました。本作『ナイトフラワー』は自分的には“真夜中シリーズ”の第2弾でございます。『ミッドナイトスワン』以降の5年間はコメディやホラー、ラブストーリーなど様々なジャンルをやらせていただき、再びヒューマンドラマという原点に戻ってきたという思いです。翳りゆく国において、ひとりの女性の戦いと友情が描かれます。主演は北川景子さん。ドラッグの売人という難役を引き受けていただき、現場ではかつて見た
ことのない圧倒的な演技が爆発しました。北川さんの女優としての次のフェーズに入る瞬間を見ることができて幸せでございます。みなさんぜひスクリーンで観てください!
北川景子(主演・永島夏希役)コメント
脚本を読んだ時の印象
苦しい生活の中で二人の子供を育てる夏希が、子供たちの夢を叶えるために危険な仕事に手を出してしまう。打たれたような衝撃を受けました。
夏希は自分ではどうにもならない状況の中で、子どもを生かしていくことに一生懸命です。
飢えさせないために、恥をかかせないために、生活費を手に入れるために、ドラッグを密売するという決して越えてはならない一線を越えてしまいますが、果たしてそれは悪なのか、罪なのか、と考えてしまいました。
親として、子どもを守るということ。生かすということ。人が社会で命懸けで生きることの現実の厳しさを目の当たりにし、言葉を失ってしまいました。
一方で、厳しい生活の中で、夏希や子どもたちが楽園を見つけた一瞬の幸せ、煌めきが眩しく、この家族に温かい光が差して良かったと思いました。
本作に出演する事を決めた、最も惹かれた要素
内田監督からお声がけをいただき、何が何でもご一緒したいと思いました。
『落日』でご一緒して、内田監督の人柄や、作られる作品の世界観にどっぷりとはまりました。
内田監督のオリジナル脚本作品でご一緒できるという点が最も惹かれた点です。
また、脚本を読んだ後に作品の世界観から抜け出すことができず、「夏希は、どうすれば良かったのか」と考え続け、答えが出なかったことも惹かれた点でした。
夏希は、偶然にも最悪な条件が重なってしまった母親ですが、ひょっとすると私だったり、他の誰かだったりするのかもしれない。決して他人事ではないのだと感じました。
夏希というキャラクターの魅力
苦しい状況の中でも、子どもたちの幸せ、子どもたちの笑顔を1番に考え、己が出し得る限りのエネルギーを子どものために発している人です。大変でも明るさを忘れない、ユーモアのある人だと思います。
ドラッグの密売は正しいことではありませんが、子どものために全てを投げ打ってでも、という考え方に強く惹かれます。
内田監督の演出で印象に残っていること
クランクインの前に芝居のリハをしました。
子役の方々とエチュードをやっていく中で、各々のキャラクターを定めていかれました。
私のキャラクターは関西弁で、「監督が関西で見たことがあるお母さん」のようにということで、どんなお母さんが居たか地元にいた頃を思い返しながらセリフの言い回しなどを考えて提案させて頂きました。
内田監督はいつも役者に任せてくださる監督だと感じています。
「良いね」と言ってくださるたびに、「良いんだ!」と嬉しくなり、自由に暴れさせていただきました。
観客へのメッセージ
この度映画『ナイトフラワー』で永島夏希役を演じます。北川景子です。
夏希は、誰か周りに支えてくれる人、助けてくれる人がいれば道を踏み外すことはなかった人です。家庭に恵まれず、社会の救いの手が行き届かないという状況で、必死にもがき、生きようとします。子どもを守りたいという母の強い想い、腐った世界でもなんとか前向きに生きようとする泥臭さを、見守っていただけたら幸いです。
■公開情報
『ナイトフラワー』
11月28日(金)全国公開
出演:北川景子
原案・脚本・監督:内田英治
配給:松竹
製作:「ナイトフラワー」製作委員会
©2025「ナイトフラワー」製作委員会
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/nightflower





















