『ロッカー』『BLACK ROOM』など再び 『世にも奇妙な物語35周年SP』放送エピソード決定

5月31日21時よりフジテレビ系で放送される、土曜プレミアム『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』のラインナップが発表された。
1990年4月にレギュラードラマとして放送が開始され、その後は特別編という形で年に2度放送を続けるスタイルで、これまで各時代を代表するような作家や脚本家と俳優を掛け合わせることによって、奇妙な物語の世界観を作り出してきた『世にも奇妙な物語』シリーズ。1990年4月、中山美穂主演の『恐怖の手触り』を1本目としてスタートし、単に心理スリラーだけでなく、ホラー、ミステリアス、シュールコメディ、SF、ファンタジーなど多彩なストーリーで創られ、これまでに577本もの名作が世に送り出されてきた。
『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』では、35周年という記念の年にふさわしいファンの中でも人気の高い過去作品の中から、タモリ演じるストーリーテラーが選んだ珠玉の5本が放送される。
放送が決まったのは、木村拓哉主演の『BLACK ROOM』、大杉漣さん主演の『夜汽車の男』、織田裕二主演の『ロッカー』、妻夫木聡主演の『美女缶』、斉藤由貴主演の『恋の記憶、止まらないで』の5本。
2001年に放送された『BLACK ROOM』は、脚本・演出を石井克人が手がけ、木村が主演を務めたエピソード。アメリカ留学中のナオキ(木村拓哉)は、3年ぶりに両親を驚かせようと帰国。しかし、実家は真っ暗な空間に変わり果てていた。暗闇の中で両親(志賀廣太郎・樹木希林)と再会するが、彼らの様子もどこかおかしい。不可解な状況に、戸惑いといら立ち、不安を募らせるナオキだったが、やがて、予想もしなかった出来事が彼を待ち受けていた。3人の絶妙なセリフの応酬と、予測不能な展開が笑いと混乱を巻き起こす。そして、度肝を抜く圧倒的なラストが待ち受ける。
2002年に放送された『夜汽車の男』は鈴木雅之が演出を務め、今は亡き大杉さんが主人公を演じた。乗客の少ない寂れた夜汽車に乗り込んできた謎の男(大杉漣)は、ただ黙々と弁当を食べ始める。彼は何の変哲もないおかずの一品一品を無駄に高い洞察力で分析し、ご飯の割り振りや食べる順序のプランを立て、食べ進めていく。やがて、彼の行動にはある意図が隠されていることが明らかになり、物語は予想外の展開を迎える。なお、大杉さんは『奇妙』シリーズへの最多出演を誇る。
1990年の第2回で放送された『ロッカー』は、通算4つ目のエピソードで、今回のラインナップでは最も古い作品。瀧川治水が演出を務め、ロッカーに閉じ込められ極限状態に追い込まれていく産業スパイの悟を織田が演じた。悟(織田裕二)は、研究所に忍び込み、重要なデータを盗もうとしていた。しかし、作業中に研究所職員・佐口邦夫(段田安則)に見つかり、もみ合いの末に彼を殺害してしまう。逃げようとした悟は、警備員の足音を聞き、とっさに近くのロッカーに身を隠す。安心したのも束の間、ロッカーの扉が開かなくなってしまう。さらに、そのロッカーが殺害した佐口のものであることに気づき、悟は愕然とする。外では警備員が警察を呼び、現場検証が始まる中、悟はロッカーの中で孤立し、次第に追い詰められていく……。長年再放送が望まれていたものの、権利上の問題で封印されていた『ロッカー』が、35周年という節目の力を借りて、奇跡の復活を果たす。
2005年に放送された『美女缶』は、『奇妙』シリーズでは珍しい恋愛ジャンルの作品。脚本・演出を筧昌也が手がけ、妻夫木が主演を務めた。フリーターの雄太(妻夫木聡)は、同棲中の彼女・春子が出張に出かけたことで、一人暮らしを始める。ある日、隣人の冴えない男の部屋から毎朝違う美女が出てくるのを目撃し、不思議に思った雄太は、冨岡の部屋に忍び込み、「美女缶」という缶詰を発見する。試しに使用してみると、藤川サキ(臼田あさ美)という美女が現れ、雄太は彼女と心を通わせていく。しかし、「美女缶」には、とある秘密が隠されていた……。
2019年に放送された『恋の記憶、止まらないで』は、岩田和行が演出を務め、斉藤が主人公を演じた。シンガーソングライターの村瀬志保(斉藤由貴)は、創作に行き詰まりを感じていた。ある日、夢の中で聞いたメロディを元に新曲を作り、大ヒットを収める。しかし、そのメロディが自身が幼少期に出演したローカルテレビ番組の間に流れたCMソングであったことに気づき、盗作の疑念に悩まされる。そんななか、志保の身に、奇怪な出来事が起こりはじめる。比較的新しいエピソードながら、SNSを中心に話題を呼び、“令和の奇妙”を代表する1本となった。
なお今回の『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』は、リアルタイム配信・見逃し配信がなく、文字通り一夜限りの放送となる。また、今回のためだけに撮り下ろされたストーリーテラー(タモリ)も登場する。
フジテレビ編成企画の水戸祐介は、「この夜を逃したら、もう二度とテレビで見られないかもしれない。そんな奇跡の夜を、ぜひテレビの前でお楽しみいただけると幸いです」とコメントを寄せた。
水戸祐介(フジテレビ編成企画)コメント
『世にも奇妙な物語 35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』の作品ラインナップがいよいよ発表になります。今回お届けするのは、『BLACK ROOM』『夜汽車の男』 『ロッカー』『美女缶』『恋の記憶、止まらないで』の5作品。ホラー、SF、ヒューマン、コメディ、その他――ジャンルの枠を軽々と飛び越えながらも、それぞれが放送当時に鮮烈な印象を残した名作ばかりです。なかでも、1990年放送の『ロッカー』は、長らく権利の都合により再放送が叶わなかった“幻の名作”。今回の35周年という節目だからこそ実現した、まさに奇跡の復活です。
改めて今回の5作品を見返してみると、そこにあるのは、“自由さ”でした。テーマの選び方、展開の構築、描写のタッチ──そのどれもが、既存の枠にとらわれない大胆さに満ちています。それは「奇妙」という舞台だからこそ許された、表現の自由の極みであり、いまのテレビではなかなか見かけなくなった表現の豊かさであります。そして今、その“自由さ”こそが、ドラマづくりという営みの“面白さの原点”であるということを、作品たちが現代の我々に教えてくれている気がします。
もちろん、「奇妙」に対する思い入れは人それぞれ。時代も、好みも、記憶も千差万別。それでも、今回お届けする5本は、そうした多様な想いを超えて、多くの人の心を動かす名作ばかりです。私たちとしても、自信を持ってお届けできる、渾身のラインナップです。
さらに今回は、リアルタイム配信・見逃し配信ともに一切行いません。本当に“一夜限りの奇跡”の放送――この夜を逃したら、もう二度とテレビで見られないかもしれない。そんな奇跡の夜を、ぜひテレビの前でお楽しみいただけると幸いです。かつてご覧になった方は、あの時感じた感動を、そして初めての方には、今なお色褪せない名作たたちの魅力を味わっていただけたら嬉しく思います。どうぞお楽しみに。
■放送情報
土曜プレミアム『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』
フジテレビ系にて、5月31日(土)21:00~23:10放送
『BLACK ROOM』
主演:木村拓哉
脚本・演出:石井克人
2001年
『夜汽車の男』
主演:大杉漣
演出:鈴木雅之
2002年
『ロッカー』
主演:織田裕二
演出:瀧川治水
1990年
『美女缶』
主演:妻夫木聡
脚本・演出:筧昌也
2005年
『恋の記憶、止まらないで』
主演:斉藤由貴
演出:岩田和行
2019年
出演:タモリ(ストーリーテラー)
編成企画:水戸祐介
プロデュース:髙丸雅隆、中村亮太(共同テレビ)
制作:フジテレビ
制作協力:東北新社、カノックス
制作著作:共同テレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/kimyo/
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