『クジャクのダンス』明らかに怪しい赤沢家の動向を振り返る 妻・京子だけの秘密がある?

また、第7話のラストで東賀山事件を追う記者の神井(磯村勇斗)が「ウッドリバージャパン」社の水が描かれたパンフレットを手に入れた。この水は京子が愛用している水で、パンフレットには「天然水が体内を正常化」と書かれ、表紙には「ダイアモンドクラブ」の文字。カルトやマルチ商法のような胡散臭い企業のパンフレットだ。ウッドリバー、つまり林川家を連想するもので、異常に愛飲している京子は信者として林川家と繋がりがある可能性もある。また京子は心麦に、赤沢に秘密にしていることで冗談混じりにへそくりで株をやって大損をしたと言っていたが、投資をしていたとか? またその言葉の前に「私だって秘密あるし、この歳の夫婦ってね、お互い言えない秘密で繋がっているようなもんなの」と言っていたが、共通の秘密は心麦の出生。ただ京子にはそれ以上の秘密があって赤沢には知られていないと思っていて、それが歌を助けた本当の理由と関わってくるのか。ただ、あくまでも赤沢は刑事なのでその京子の秘密も実は知っていて、家族を守ろうとした結果が今の惨事に繋がっているのではないだろうか。

今のところ京子は異常者に見えないが、息子の警察官・赤沢守(野村康太)の誕生日にケーキを用意して祝っており、いい歳の社会人の息子をちょっと溺愛しすぎかなと思ったりもする。また、守も違和感のある人物で、京子との団欒シーンが意味もなく映しだされていることが多く、心麦とは小さい頃から家族ぐるみの付き合いとはいえ、父親が殺されたばかりの心麦の目の前で母親に「甘えさせてよ家族なんだし」と家族団欒を見せつける様子であったり、時には母親を監視しているかのように昼間から家にいたり、熱血感の父とは真逆の性格のように見える。

そして話題となっているのが公式サイトの相関図。心麦と春生、力郎(酒向芳)と友哉は親子と書かれているのに、守とは何も書かれておらず繋がりの線も引かれていない。心麦と同じように実の息子ではなく、偽証して施設から迎え入れた子だったらどうだろう。また、純粋に家族思いの子だった場合、両親の秘密を守るために春生や染田に対し行動を起こしてる可能性も十分に考えられる。浄化された水で育った環境の子がカルトに陥っていてもおかしくない。
赤沢は、松風が小学5年生の時に行方不明となった父で元警察官の久世(篠井英介)から赤沢の強引な取り調べに対し釘を刺されていた。「容疑者はだいたい嘘をつく、そう教えてくれたのは久世さんでしたよね」という赤沢に、「お前こそ見極めろ、犯人に仕立てあげるようなマネはするな。お前が容疑者に振りかざしているのは正義ではない、でたらめな暴力だ。俺はずっと見てるぞ」と言われたことを今でもトラウマになっていることから、改心しそうな気もするが、そうなったらカラビナ男が黙っていないだろう。
第8週、鍵を握る最後の人物の登場が予告されているが、おそらく冤罪リストの最後のメンバーである廣島育美のことだろう。彼女がどう事件に絡んでくるのか。そして、神井が友哉にパンフレットを見せていたが、友哉は誰の名前だったら驚くのだろうか。
「このマンガがすごい!2024」にもランクインした浅見理都の同名漫画を実写化するヒューマンクライムサスペンス。クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに真相に迫っていく。
■放送情報
金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:広瀬すず、松山ケンイチ、森崎ウィン、瀧内公美、絃瀬聡一、野村康太、清乃あさ姫、斉藤優(パラシュート部隊)、酒井敏也、酒向芳、藤本隆宏、西田尚美、仙道敦子、原日出子、リリー・フランキー、磯村勇斗
原作:浅見理都『クジャクのダンス、誰が見た?』(講談社『Kiss』所載)
脚本:金沢知樹
プロデュース:中島啓介、内川祐紀、丸山いづみ
演出:田中健太、青山貴洋、福田亮介、棚澤孝義
主題歌:Ado「エルフ」(ユニバーサル ミュージック)
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS























