香取慎吾は“最低”でい続けられるのか 『日本一の最低男』が描き続ける子ども社会の問題
その要求と鮫島からのアンサーから見出された合意のかたちは、「ひとりひとりの“好き”にきちんと応えられる保育がしたい」という理念に基づき、すぐに変えられなくとも一歩ずつ変えていくということ。こうした“対話”の必要性は、既存の制度のなかで何かを変えていく上で、保育にかかわらずあらゆる課題に共通しているものであろう。また、劇中で一平が保育ボランティアに誘う佳代(山村紅葉)が、商店街で3年前までおもちゃ屋を営んでいたという背景からも、子どもを取り巻く社会環境の変化をまざまざと感じるところである。
ところで、思い悩む正助にストライキを持ちかけた一平が保護者説明会で見せた、保護者たちをうまい具合に巻き込むスピーチスキルは、政治家を志している彼のキャラクター性を強化する。一方で、園児たちが写ったSNSの投稿の削除を求められて、悩みながらも消すことができない一平。選挙のためにあえて“最低”でいようとする葛藤が見え隠れしており、終盤にはついに正助に選挙のことがバレて、家族を利用しているのかと問い詰められてしまう。このピンチをどう切り抜けるかで、彼が本当の意味での“最低男”か試されることになるだろう。
“日本一の最低男”である主人公・大森一平が、家族を、社会を、そして日本を変えていくために奮闘する姿を描く完全オリジナル作品。
■放送情報
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:香取慎吾、志尊淳、冨永愛、増田梨沙、千葉惣二朗、向里祐香、佐野玲於、橋本じゅん、安田顕ほか
脚本:政池洋佑、蛭田直美、おかざきさとこ、三浦駿斗
演出:及川拓郎ほか
プロデュース:北野拓ほか
主題歌:香取慎吾「Circus Funk(feat. Chevon)」(トイズファクトリー)
制作協力:テレパック
制作・著作:フジテレビ
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