『新宿野戦病院』院長が明かしたヨウコの正体 生命の誕生をめぐる複数のエピソードが交錯

 またそうしたなかで、路上で倒れて聖まごころ病院に運ばれてきた16歳の少女は、地元の先輩(彼女自身は“彼氏”だと思っているというが、相手がどう思っているか知らないと答える)との間に子どもができ、ネットで得たおぼろげな知識に頼って1人で産んで手放そうと考え、歌舞伎町にやってきたという。しかしいざ産んでみれば、母性が芽生え離れたくない――“望まない”から“望む”存在へと変容させる。その少女に対して「想像力が足りない」と葉月が激昂する背景には、先述したヨウコや院長との関係が影響していることは容易に見て取れる。

 いずれにせよ、ここで描かれる生命の誕生をめぐる複数の人物たちのエピソードにおいて、産まれてきた子どもたちはみな女性であること。そして院長を除き、父親たる存在の実体が不可視のままであることは見逃してはならないものだろう。

■放送情報
『新宿野戦病院』
フジテレビ系にて、毎週水曜 22:00~22:54放送
出演:小池栄子、仲野太賀、橋本愛、平岩紙、岡部たかし、馬場徹(ドランクドラゴン)、塚地武雅、中井千聖、濱田岳、石川萌香、萩原護、余貴美子、高畑淳子、生瀬勝久、柄本明ほか
脚本:宮藤官九郎
プロデュース:野田悠介
演出:河毛俊作、澤田鎌作、清矢明子
制作:フジテレビ ドラマ・映画制作部
制作著作:フジテレビジョン
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/shinjuku-yasen/
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