『光る君へ』町田啓太の芝居の魅力は“呼吸”にあり 人としての魅力が増し続けている公任

『光る君へ』町田啓太の魅力は“呼吸”にあり

 町田は公式ガイドブックにて「出世欲がないわけではないんですけれどね」とコメントを残しつつ、インタビューでは、傲慢な振る舞いが目立ってきた伊周が弱り果てた姿で現れ、母に一目会いたいと泣きすがる姿を見て、「昔、自分もエリート街道を絶対上っていくだろうと思っていたころの公任の姿ともたぶん重なる部分が、伊周を見ていてあったんだろうなと思って」と、伊周とかつての自分を重ねたのではないかと考察していた。

 亡き公任の父・藤原頼忠(橋爪淳)は関白だった。頼忠が生きていた頃の公任からは、自分も関白に上り詰めなければという気概と焦りが感じられていた。しかし今の公任は、父という後ろ盾がなくなった現実と向き合っており、人としての魅力がグッと増している。町田は、公任が伊周が母に会うことを許可する場面について「普通だったなら規則違反はそんなに好きではない人間だと思うんですけれど、そういうところではなくて、人として何か手を差し伸べてあげたい、寄り添いたいなっていう思いが公任の中では強まったんじゃないかな」と答えていた。

 今後、公任は歌人としての名声を高めていくことになる。文化面を極め、人としての魅力がましていくであろう公任を町田がどう演じていくのか、期待が高まるばかりだ。

■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK

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