細川岳、『虎に翼』で再び“翼”を得る 『舞いあがれ!』バードマン役からの飛躍ぶり

細川岳、『虎に翼』で再び“翼”を得る

 重苦しい展開が続く朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)。戦争によって人々が離れ離れとなり、悲しみに暮れていたのもつかの間、今度は完全なる別離を余儀なくされているところである。

 これは法曹の世界を歩むヒロイン・寅子(伊藤沙莉)の物語なのだから、これからどのように話が展開していくのかはそれとなく分かる。やがてはまた希望へと向かっていくのだろう。けれどもいまは、とにかく心を落ち着けたい。そこで注目なのが、新展開に合わせて登場する新たなキャラクターたちだ。ここに“小笠原”という人物が登場するらしい。演じるのは細川岳である。

 寅子の兄・直道(上川周作)の戦死の報が届き、みんながその帰りを待ち望んでいた夫・佐田優三(仲野太賀)の死も明らかとなった第9週「男は度胸、女は愛嬌?」の第42話。第43話では、父の直言(岡部たかし)がこの世を去った。

 『虎に翼』は女性の社会進出に対する無理解が溢れかえる世の中で、寅子をはじめとする女性たちの活躍を描いた作品だ。そんな物語においても、直道、優三、直言の3人はいつだって彼女たちの味方だった。心優しい彼らの存在に、寅子も私たち視聴者も何度も救われたことだろう。戦争が終わり、復興とともに新しい時代がやってくることを未来に生きる私たちは知っている。しかし、寅子たちを取り巻く現在の状況はあまりにも悲惨すぎる。これまで物語を支えてきた男たちの存在を失ったいま、作品の手触りは大きく変わってきそうだ。

 そこへ登場するのが、細川が演じる小笠原。とはいえ、彼がどのような人物で、本作においていったいどんな影響を与える存在なのかはいまのところ明かされていない。寅子たちに手を差し伸べるようなキャラクターであることを期待してしまうが、果たしてどうか。

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