『リビングの松永さん』“松永”中島健人に見えた変化 愛らしさに満ちた髙橋ひかるの演技

『リビングの松永さん』髙橋ひかるの愛らしさ

 どんなラブストーリーであれ、予期せぬトラブルこそが2人の距離をグッと縮めるもの。それは松永(中島健人)と美己(髙橋ひかる)の関係も例外ではない。ドラマ『リビングの松永さん』(カンテレ・フジテレビ系)第3話はシェアハウスのリビングを飛び出して、グランピングでの恋の展開がスタート。

 今回は、初回に登場した新入居者の北条凌(藤原大祐)が再登場した。彼は以前、間違えてこのシェアハウスを内見に来た人物だ。松永と鈴木健太郎(向井康二)は、凌の歓迎会を開くことを提案する。しかし、凌は中心になることを苦手としているようで「主役になるのは得意じゃないんで」と乗り気ではない。それでも松永は「あいつ、照れてんだな」と、サプライズで歓迎会を開くと決め、グランピングでの宿泊を急遽提案する。さすがは、世話焼きな松永である。美己が入居した時もそうだったが、ドライな言葉遣いに反して意外と情に熱い。

リビングの松永さん

 一方、松永からスマホのストラップをもらって以来、彼に意識を向けるようになった美己は、その行動一つひとつにドキドキを隠せない。いよいよグランピングの準備を始めたメンバーたちだが、松永と美己が先に現地へ行くことになり、2人きりで時間を過ごすことに。

 美己は心の中で、「普通に、普通に」という言葉を繰り返すものの、全く自分の感情を抑えられない。

リビングの松永さん

 そんな中でもやはり美己のかわいらしさが際立つのは、“少女漫画のお決まり”とも言える、松永が「熱でもあるのか?」と彼女の顔に近づき、熱を確認するシーンだ。ロマンチックな展開を彩る髙橋ひかるの演技は、美己が抱く恋心による緊張感を巧みに表現しており、観る者を魅了する愛らしさに満ちていた。良い意味で少女漫画の実写化にありがちなやりすぎ感もなく、少々抜け感のある髙橋の「ミーコ」はつい応援したくなるようなキャラクターだ。

 松永は料理の準備、美己はテントの装飾を担当し、他のメンバーと凌の到着を待つ。しかし、「普通に」できない美己は2人きりの空間に居心地の悪さを感じ始める。その時、健太郎から「凌を連れてこれなくなった」との連絡が。わかりやすく肩を落とし「やっちまった」と呟く松永は、少々不憫にも思える。優しいがゆえに、そして一生懸命なゆえに何かと空振ってしまう男。それが松永なのだから。

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