綾瀬はるか×上白石萌歌が作り上げてきた愛のカタチ お正月だからこその『ぎぼむす』FINAL

お正月だからこその『ぎぼむす』FINAL

2024年のお正月だからこそ、考えたい「家族」

 この世界は、喜ばしいことと悲しいことが表裏一体になっている。生があれば必ず死があり、出会ったということはいずれは別れがやってくる。だけど、誰かと一緒ならその荒波を超えていくのも心強い。その繋がりが「家族」と呼ばれるものなのではないか。

 良一がみゆきを亜希子に託したことで、血縁関係がなくとも家族として幸せな時間を過ごしたように。いつか、その家族の誰かがこの世界を旅立つことになったとしても、共に涙を流し、一緒に小さな奇跡を探して笑顔を浮かべる。1人でも生きられる現代において、新しい家族を築いていく理由とはそんな希望を抱けることなのではないだろうか。

 今作でみゆきは、大樹と新しい家族を作ろうとしている。それは、亜希子との家族の終わりではなく、その続きとなるものだ。そして、同じように大樹にとっても自分を育ててくれた家族の先に、みゆきとの将来がある。そこには亜希子とはまた異なる大樹の母・博美(松下由樹)なりの葛藤も描かれていく。

 家族となると、当事者カップルだけでは済まない問題も出てくる。赤の他人が家族となってつながるのだから、それは簡単なことではない。そして、その難しさは血の繋がらない義母と娘として歩んできた亜希子とみゆきが一番知っている。

 だから、彼女たちはいつも気持ちいいほどにぶつかり合い、泣いて、笑って、小さな奇跡を集める大切さを私たちに伝え続けてきた。そして同じことで喜び、悲しめる新しい家族ができることは改めて「おめでたいことなのだ」と気づかせてくれるのだ。

 2024年のお正月は、3年ぶりに帰省をするという話も多いと聞く。そんな家族について今一度考えるタイミングに、受け継がれていく愛のリレーを描き切った『義母と娘のブルースFINAL2024年謹賀新年スペシャル』をぜひ堪能してもらいたい。

■放送情報
『義母と娘のブルースFINAL2024年謹賀新年スペシャル』
TBS系にて、1月2日(火)21:00〜放送
出演:綾瀬はるか、竹野内豊、佐藤健、上白石萌歌、井之脇海、吉川愛、奥貫薫、真凛、松下由樹、遠山俊也、宇梶剛士、浅利陽介、浅野和之、麻生祐未
原作:桜沢鈴『義母と娘のブルース』(ぶんか社刊)
脚本:森下佳子
演出:平川雄一朗
音楽:髙見優、信澤宣明
主題歌:MISIA「アイノカタチ feat.HIDE(GReeeeN)」(アリオラジャパン)
プロデュース:中井芳彦、飯田和孝、大形美佑葵
製作著作:TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gibomusu_blues/
公式X(旧Twitter):@gibomusu__tbs

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